ロシアを理解するために | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
62カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・・っということで、ロシアはいろいろと困った国です。

 

困った国だからこそ相手を知る必要があります。

 

だって、隣国なんですから。

 

ロシアは色々な意味で大国です。

 

しかし、大国といっても「歪な国」です。

 

歪な国になった原因は社会主義だけではありません。

 

「タタールのくびき(1240年〜1480年)」と言われるモンゴルによる支配、その後のツァーリによる絶対君主の支配と続き、ロシア国民は常に農奴の地位に甘んじてきました。

 

社会主義が崩壊したあとも、自由を経験したことのない社会構造には変わりなく、オリガルヒと言われるギャングどもが国を乗っ取ってしまいました。

 

そんな混乱した国に現れたのがプーチンであって、彼は混乱に向かってしまった歴史の流れへの反動の象徴であるとぼくは理解しています。

 

しかし、彼はロシアを正常な国へと向かわせるヴィジョンは持たず、ロシアの将来は暗いままです。

 

ロシアが歪な国から健全な国へ向かうのを阻止している要因はなんでしょう?

 

・・・・・・・

 

社会構造ばかりでなく、経済構造を含めたロシアの阻害項目を挙げてみます。

 

1. 自由競争の制約

   社会主義の名残として国家の経済への強い介入があり、これによって自由競争が制約されるため技術革新のインセンティブが低下します。

 

2. 官僚主義

   歴史的にロシアの官僚主義は非常に強く、企業の迅速な対応や新しい技術の導入を困難にしています。

 

3. 資金調達の難しさ

   新しい技術やスタートアップ企業に対する資金調達が困難であること。革新的なアイデアが資金不足で実現しないことが多い。

 

4. 教育および人材育成の課題

   教育システムが現代の技術ニーズに対応していないため、必要なスキルを持つ人材が育成されにくい。「頭脳流出」も深刻な問題です。

 

5. 腐敗

   社会にはびこる汚職や不正が、企業活動を抑制しています。

 

6. 知的財産権の保護不足

   中国も同じですが、知的財産権の保護という意識が低いのが問題です。これが革新のインセンティブを低下させています。

 

7. 国際協力の不足

   ソ連時代に培った変な先進国意識が、国際的な技術交流や協力を妨げています。中国や北朝鮮などといくら協力しても技術革新は望めないでしょう。

 

以上、思いつくまま、なぜロシアは歪な国から脱することができないかを考えてみました。

 

長い歴史の中で溜まった「澱」は一朝一夕に除去できないものです。