・・・・・・・っということで、原題は【Mr. Jones】でウクライナ系のイギリス人ジャーナリストの名前です。
実話が元です。
この映画のテーマは題名の通り、個人に焦点が当てられています。
ところが、スターリンが行ったホロドモール(1932年から1933年にかけて起きたにスターリン政権による大飢饉)を取材に主人公がロシアに潜入するストーリーがメインになってしまい、主人公のジャーナリスト魂を描く主眼が薄まってしまいました。
ホロドモールがあまりに陰惨だったため、それも仕方ないことと言えるでしょう。
兄弟の人肉を食べるシーンがありますが、まだ描き方が手ぬるい。
実際は、孫を食べてしまった親を子供が殺して食べてしまうなんてあったそうです。
とはいえ、映画としては破綻しておらず、良心的な佳作でしょう。
世界恐慌の中、ロシア経済だけは好調であることに主人公が疑問を持ち、ウクライナでの衝撃の現実を見ることになります。
社会主義革命が大失敗であることを、なぜ世界は気づかず、スターリンの言うことを信じてしまったのか。
情報通信の発達した現代で、それは起きないのか?
ジャーナリストが果たす責任と義務について考えさせる仕組みです。
制作は2019年ですから、ウクライナ戦争勃発の前です。
ウクライナ戦争を理解する上で、ホロドモールは欠かせません。
そういう意味でいま必見の映画といえますね。
★★★★☆
