映画【市子】 | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・・っということで、日本映画にハマりかけています。

 

 

なかなかの野心作であります。

 

男が「オマエを守れるのはオレだけだ」というセリフ。

 

結婚すれば幸せになれるという男の浅い考え。

 

市子の本質は優しい子なんだけど、怪物に育っていく。

 

その怪物に育っていく過程を、時間を前後しながら丁寧に描いていく。

 

その人生において、関わる男と女たち。

 

だけど、その皆んなが市子の本質を捉えきれていない。

 

市子はそれを逆に利用するまで歪んでいってしまう。

 

そんなストーリーなのですが、途中から飽きてしまうのです。

 

まず、テンポが悪い。(悪すぎる。)

 

主人公の前髪が鬱陶しいのは仕方ないにしても、ディーテイルの詰めが甘いのが気になってしまうのです。

 

幸せな家庭が妹の重病によって崩壊するのは分かるのですが、その描写が手抜きなのです。

 

そして、無戸籍になるのですが、どうして??(生まれる前に離婚してしまうとそうなるらしいが。)

 

優しい母親が堕落しすぎ。

 

父親はどうなったの?

 

母親の再婚相手を殺すんだけど、殺すまでの動機がアッサリしすぎ。

 

最後に偽装殺人をするのだけど、どうやって殺したの?

 

たぶんぼくが見落としただけでしょうが、肝心なポイントがチグハグなままだと、単に自己陶酔の映画と見られてしまう。

 

物語の中で、主人公は人々の思い入れをことごとく裏切っていくんだけど、見ている観客も裏切られていることに最後に気づく仕掛け。

 

野心的な作品なのに、もったいない。

 

★★★☆☆