・・・・・・・っということで、今は亡き樹木希林さん出演の映画。
この映画が公開された時は、彼女はこの世を去っていました。
実を言うと、彼女が出演する映画を初めて見ました。
ドラマさえも見ていません。
いい役者でしたね。
茶道の先生を演じるのですが、その役になりきっていて本当の先生のように見えるんです。
多少は茶道の素養があったとしても、この役を演じるにあたって相当練習したはずなのですが、それを全く感じさせません。
主演の黒木華という女優もいいですね。
大学生から40歳代まで難しい役柄を自然に演じています。
そういえば彼女は、NHK大河ドラマで印象的な演技をしていましたね。
日本映画には日本ならではの良さがあります。
まあ、それが映画というものなんでしょうが。
日本映画の特徴は、すっごくナイーブなんです。
一人の女性の心の内面を描いているのですが、その変化の過程を茶道を通して描いています。
こんな映像化が難しい脚本をよく書いたなと感心します。
そして、それを作品としてまとめた監督の手腕も凄いです。
見落としがちになりますが、視覚化させるのはカメラマンの仕事です。
樹木希林さんが晩年になって、「映画は脚本が第一、監督が二番目、三番目が映像で、役者はその後ですよ。」と言ったそうです。
若い頃、脚本家を見下していた自分を反省しての言葉です。
もちろん役者の演技力があってこその映画なのですが、この映画を見ると、彼女の言葉がよく理解できます。
★★★★★