・・・・・・・っということで、明日でウクライナ戦争は3年目になります。
2年前の今頃、ロシア軍が演習と称してベラルーシの国境に集結していたとき、まさか戦争を始めるなんて誰も思っていませんでした。
プーチンはそれほどバカじゃないと信じていたからです。
でも、あの男はバカだった。
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このあいだバルト三国を旅行したとき、ロシアへの不信感がものすごく高いことを肌で感じました。
もう二度とロシアの支配を受けたくないと、心の底から願っているのが伝わりました。
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戦争は3年目突入を間近にして、ウクライナの疲弊が目立ってきました。
ウクライナでは、多少妥協をしても、そろそろ停戦した方が良いと考える国民が増えてきていると伝わってきます。
しかし、今の状態で停戦することは正しいことでしょうか?
停戦の条件は、最低限ロシアに今回「戦争をして損をした」と思わせることです。
普通ならそう思わせる要因には、1.経済的ロス、2.生命のロス、3.防衛力の弱体化、4.社会的不安定、5.国際的孤立、6.領土の損失・・・などが考えられます。
では、プーチンはどう考えるでしょう。
1.いくら経済制裁しても屁のカッパです。石油をはじめとする天然資源が豊富で、売る相手には困らないからです。
2.いくら国民が死んでも屁のカッパです。囚人を駆り出し、それでも足りなければ安い給料でシリアやネパールからいくらでも集められます。
3.ものすごい数の兵器と熟練兵を失っていますが、時間さえあればいくらでも補充する国力を有しています。
4.これが一番警戒すべき点です。だから反対者をことごとく暗殺しているのです。戦争に勝利したと捻じ曲げることなんてお茶の子さいさい。そうなれば国民は熱狂すると見くびっているのです。
5.いまでさえ正面からロシアを非難する国は少数派なのです。孤立することなどあり得ないのです。
6.戦場はウクライナであり、停戦しても領土が増えるだけです。
こう見ていくと、ロシアが戦争をして損をしたと考える要因はないのです。
継戦能力さえあれば、長引けば長引くほどロシアは有利になるのです。
これが3年目を迎えようとする現在の戦況です。
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いま何らかの形で停戦すれば、バルト三国のようにかつてソ連領だった国々は、ウクライナと同じ運命を辿ることになるのです。
なぜなら、プーチンはウクライナ戦争で得をしたからです。
戦争をして得するなら、しない理由は彼にはありません。
EUもアメリカも、日本も、この辺をきちんと理解する必要があります。
最低限、プーチンに「戦争をやって損をした」と思わせない限り、停戦してはならないのです。