・・・・・・・っということで、久々の日本映画。
2000年制作ですからずいぶん前の映画です。
一見弱そうな侍が、実は剣の使い手だったというありがちな設定です。
【たそがれ清兵衛】と似た設定ですが、シリアスなところは全くありません。
全体の雰囲気は「童話」あるいは「寓話」のようにホンワカしています。
限りなくコメディーのようにも感じました。
凄腕の剣術家なのに、どの藩に仕えても長くは続かない。
その理由は、限りなく善人だから。
善良な心を持っていれば、誰からも好かれるはずなのにどうしてか?
好かれるからこそ、却ってそのことで妬まれるからという逆説的な理由から。
寓話としてはずいぶん幼稚だけど、日本映画らしい繊細な表現で描かれるから、気持ちよく見られます。
エンディングは、もう終わってもいいところから、ずいぶん引っ張った。
峠を越えて視界が開けたところで終わりたかったんですね。
原田美枝子がやたら妖艶で印象に残りました。
ちょっと甘めな採点で★★★★★