・・・・・・・っということで、世界一周という言葉の響きは魅力的です。
周るだけなら、航空会社のいくつかが世界一周の航空券を販売していますので、あっという間にできます。
でも、やっぱり船旅で周りたいですよね。
豪華客船なら、1千万円超えはフツーです。
例えば、飛鳥IIなら、最低550万円から最高5,420万円までです。
これが世界一周の船旅ってものです。
ぼくの両親はクイーンエリザベス号で、ニューヨークからパナマ経由でハワイまで乗船しましたが、さすがに世界一周は無理でした。^m^
そんな中、とんでもない世界一周船旅が存在します。
あのピースボートです。
2025年の回が現在予約受付中で、その概略は下記の通り。
行程:
8/19(火)横浜
8/20(水)神戸
8/23(土)上海
8/30(土)シンガポール
9/4(木)コーチン インド
9/13(土)サファガ エジプト
9/14(日)スエズ運河通航
9/15(月)ポートサイド エジプト
9/18(木)サントリーニ島
9/19(金)ピレウス ギリシャ
9/21(日) バレッタ マルタ
9/22(月)チュニス チュニジア
9/24(水)チビタベッキア イタリア
9/27(土)マルセイユ
9/28(日)バルセロナ
10/1(水)リスボン
10/4(土)リバプール
10/6(月)1回目オーロラチャンス
10/7(火)2回目オーロラチャンス
10/8(水)3回目オーロラチャンス
10/9(木)4回目オーロラチャンス
10/10(金)レイキャビク アイスランド
5回目オーロラチャンス
10/17(金)ニューヨーク
10/24(金)クリストバル パナマ
10/25(土)パナマ運河通航
10/29(水)カヤオ ペルー
11/7(金)イースター島 チリ
11/16(日)パペーテ タヒチ
11/23(日)ホノルル[オアフ島]
11/25(火)ナウィリウィリ[カウアイ島]
12/5(金)横浜
12/6(土)神戸
合計109日
寄港地赤色 22箇所 (日本除く)
訪問国18カ国
旅行代金は様々ですが、代表的なものを挙げます。(一人当たり代金)
一番高いスイート 通常8,660,000円 早割7,040,000円
バルコニーツイン 通常4,180,000円 早割2,700,000円
窓なしツイン 通常1,980,000円
バルコニーシングル 通常7,164,000円 早割5,400,000円
窓なしシングル 通常3,564,000円
相部屋2人窓なし 通常2,080,000円
相部屋4人窓なし 通常1,780,000円
驚きの安さでしょう?
ぼくが学生だったら、飛びついていたかもしれません。
実際、若者の乗船が大半を占めるそうです。
それ以外は、ぼくのような定年退職した高齢者。
何でこんなに安いのか?
想像するに、内容が豪華じゃないのでしょう。
豪華客船の旅じゃなくて、普通の客船の旅なんでしょう。
ぼくの両親は、タキシードとドレスでディナーに参加していました。
それでも、レストランは「階級」毎に分かれています。
要するに、ビンボー人は乗るなってことです。^m^
そもそもが、そんな上流社会を楽しむのが船旅なのです。
でも、ビンボー人も船旅を楽してみたい。
そんなニーズをうまく掬い上げているのがこのピースボートなのでしょう。
900万円近く払って乗船しても、ナァ〜ンだピースボートかよ・・・と笑われてしまうのです。
ですから、NGOの理念に賛同して参加したという「言い訳」が立つというところがミソなのでしょう。
その証拠に、広告を見ても豪華は謳っておらず、「友好を深める」が目的として強調されています。
しのごの言っても、この企画には立派な魅力があります。
さて、ぼくは1年ほど洋上で生活した経験があるので、ちょっと引っかかる点を挙げます。
寄港といっても、午前入港してその夜出航するというのが実態です。
滞在時間はせいぜい8時間あればいい方です。
22箇所の港、18カ国を効率よく回れていいなと思われるかも知れませんが、「ただ行っただけ」という内容の薄い経験の積み重ねなのです。
それって、旅行で訪問したと言えるのでしょうか?
109日のうち、80日以上は「ただ海を眺めているだけ」の旅なのです。
あなたは耐えられますか?
もちろん、色々なイベントの企画があるのは当然です。
乗船したもの同士、友好を深めるのは大いに結構です。
特に、年齢の違うもの同士の触れ合いは魅力的に思われます。
ちなみに、毎回900人から1,000人の参加者があるそうです。
一方、お金持ちが利用する豪華客船は目的地よりも、乗船の時間を楽しむ方に重点が置かれていますので、そのイベントの質や設備の豪華さと多彩さにおいて、太刀打ちができないのは当然です。
あと気になるのが、使用する船です。
パシフィック・ワールド号という(元)豪華客船です。
正直言って、ピースボートに使うには勿体無いくらいの船です。
元はサン・プリンセス号といって、あのプリンセスクルーズが運行していました。
何と77,441トンという超大型客船です。(竣工当時世界最大)
しかし、竣工が1995年11月と、28年が経過しています。
一般に豪華客船は維持費がかかりますので20年が経過すれば、転売するのが通例です。
あの飛鳥IIも中古船です。
28年というと、貨物船なら老朽船と言えますが、元豪華客船にはもっと頑張ってもらわねばというところでしょう。
ですから、パシフィック・ワールド号には、過度の期待はしないほうがいいでしょう。
それでも、依然としてピースボートには魅力を感じます。
相部屋は絶対に嫌ですから、窓なしツインのシングル利用か、カミさんを説得してバルコニーツインでしょうか。^m^
最後に引っかかるのが(実はこれが一番引っかかる)、あの辻元清美が発起人になっていたことです。
要するに政治的な匂いがプンプンするのです。
過去にも、問題をいくつか起こしています。
2年後の出航予定ですが、果たして順調に出航することができるのでしょうか?
その辺は大いに心配の種ですね。
早期割引額が半端なく大きいのは、早く金を集めたいとの願望が見え見えです。