・・・・・・・っということで、ドキュメンタリー映画です。
原題は【City of Ghosts】。
邦題はRBSS(Raqqa is Being Slaughtered Silentlyという反イスラム国(ISIS)の組織名です。
そもそもラッカってどこ?
それより、シリアという国がどこにあるかさえ心もとないです。
2013年から2017年までISISの首都(?)にされた街です。
調べてみたら、シリアの北部でユーフラテス川の中流に位置します。
ユーフラテス川かぁ〜。
ぼくが2年間駐在していたイラクのバスラに流れるシャト・アル・アラブ川を上流にずっと辿っていくと、ラッカに達するんですねぇ〜。
アラブの春でアサド政権に反対する反政府軍が決起しましたね。
その後泥沼の内戦状態に陥り、今に至っているのはご承知のとおり。
ラッカは、シリア内戦の主戦場から北に離れていたので、その空白を狙ってISISが占領したのです。
ラッカの現状を世界に伝えるためにRBSSが結成され、主に隠しカメラによって世界にネットを通じて発信されました。
ISISの残虐行為は有名ですが、実際に頭を撃ち抜いて処刑するシーンや、胴体と切り離された頭部が晒しものになっっているシーンなどが出てきます。
映画では見慣れた描写ですが、やはりドキュメンタリーは衝撃的です。
RBSSは自らをジャーナリストと称して、情報を発信し続けます。
追い詰められて隣国トルコに避難したり、それでも安全でないためベルリンに逃れていきます。
もちろんシリアに残り、命懸けで映像を送り続ける仲間も多く存在します。
ISISの非道なところは、本人を捕まえられないと知ると、兄弟を捕まえて殺します。
そして父親を殺し、見せしめとしてその光景をネットで拡散します。
いつ見つかって殺されるかも知れないという恐怖は、想像を絶するものでしょう。
ジャーナリストでもない若者たちが、なぜそこまでするのか?
やはり「教育の力」だとぼくは思うのです。
メンバーのほとんどが大学教育を受けています。
そこで重要なポイントは、(大学に行けるくらい)裕福な家庭の出身であることです。
教育を受けられない貧しい若者たちは、逆にISISの勧誘に負けてテロリストに身を投じます。
ISIS側も教育の力を知っていて、幼い子供たちを集めて思想教育を徹底します。
そして、子供たちは爆弾を着せられて自爆要員に仕立てられるのです。
中東に限らず、紛争や戦争が起きるのは、仕事がないからです。
国家の義務である「雇用の確保」が果たされていないのです。
これはイラクにいた時からずっと感じていたことです。
ラッカは交通の要衝であるとともに、農産物も豊かです。
その証拠に、紀元前から栄えた場所です。
戦争さえなければ、旅行で訪れたい魅力的な街なのですがねえ。
★★★★★
