・・・・・・・っということで、このシリーズを見るのも4作目です。
特捜部Qというのは、お蔵入りの事件を再捜査する物語です。
そういう意味では、【コールド・ケース】と同系統といえますね。
それに、ちょっと変人が主人公ですから、【Xファイル】に通じるものがあります。
よくできたミステリーで、まるで小説を読んでいるような雰囲気を出しているのがミソでしょう。
しかし、ミステリーとはいっても、観客(読者)の予想を裏切るという手法ではありません。
事件そのものは、それほど込み入っていなくて、「犯人探し」の要素は極めて少ないです。
それよりは「構成の妙」が魅力なのです。
事件そのものは単純なんだけど、観客に事件のスジを少しずつ小出しにして、最後は「あぁ〜そういう事件だったのね」と納得させる構成なのです。
そういう意味で、なかなか緻密なストーリーテリングで、そこが魅力なのです。
しかし、ぼくのような理科系(?)にとっても十分楽しめるのですが、見終わった後に「あれっ?」というチグハグさがいくつか残るのです。
今回の物語で、一般女性なのに、警察の留置場から脱走できるか?・・・とか、
主人公は刑事なのに、素人の女性に殴られるか?・・・とか、
セキュリティーのかかった家に、令状なしで家宅捜査に入るか?・・・とか、
あまりにもご都合主義的な無理な設定が引っかかってしまうのです。
とはいえ、人間の心理を上手に描いたシナリオには感心せざるを得ないのです。
★★★★☆