・・・・・・・っということで、日本人は海外に永住することが苦手です。
何故かって?
語学力が低いから?社交性がないから?引っ込み思案だから?
・・・それは、日本食が恋しくなるからです。
こんな国民、世界中どこを見渡しても居ません。
ぼくは2年間、一度も帰国せずにイラクに住んでいましたが、食事担当の奥さんたちには頭が下がりました。
毎週、はるばる隣のクウェートまで食材を買い出しに行って、できる限り日本食に近い料理を作ってくれたのです。
それでも、1年後に休暇でギリシャのアテネに行った時は、先ず寿司屋を目指しました。
日本食に飢えていたのです。
コリャ、海外に骨を埋めるなんて無理だわ・・・と思ったものです。
海外在住の日本人ブロガーは、例外なく「じゃがたらお春」状態に陥ります。
えっ!?「日本こいしや〜」をご存知ない?^m^
どの日本人も日本食の禁断症状から免れられません。
・・・・・・・どうしてでしょう?
普通は日本食の特殊性を理由に挙げるでしょう。
刺身、寿司、蕎麦、うどん、塩辛、辛子明太子、佃煮、納豆、鰻重、秋刀魚と大根おろし・・・
いくらでも思い浮かぶ。
よほどの大都会なら本格的Japanese Restaurantはあるでしょうが、自宅で熱々のご飯に卵を落として醤油を垂らし、焼き海苔を巻いて食べるなんて贅沢、先ず不可能です。
国内にいれば当たり前の食材が海外では手に入らない。
そのフラストレーションに、海外在住の日本人は心を病む。
全くその通り。
しかし、別の要素もあるのです。
・・・・・・・
またイラクの話になりますが、現地人はいつも同じランチを持ってくるのです。
トマトと羊の肉?や野菜を煮込んだもの。
それを薄焼きパン(ピタって言ったっけ)で挟んで食べる。
まあ、美味しそうなんですが、365日毎日食べる。
スリランカに1年いた時も、現地の人たちはカレーばかり。
もちろん様々なカレーのバリエーションがあるのですが、基本はカレーです。
イギリスの料理の不味さは有名ですが、ほとんどバリエーションがない。
フィッシュ&チップスばかりを美味い美味いといって食べる。
アメリカなんかも、ご馳走といって出てくるのは大体が大味な肉料理です。
舌の確かな美食の国フランスや、トルコ、中国では確かに食環境には恵まれているけれど、彼らが自宅でカレーやスパゲティーを週一くらいの周期で作って食べますか?
日本人の主婦は誰でも、中国料理、インド料理、韓国料理、イタリア料理は自分のレパートリーとして持っているはず。
日本の家庭で出てくるのは日本料理だけではないのです。
そこが、世界との大きな違いなのです。
そうなんです、日本人は色んな国の料理を食べたがる民族なのです。
スペインに住めばスペイン料理ばかり、ドイツに住めばドイツ料理ばかり、スウェーデンに住めば不味いスウェーデン料理ばかり。
これが世界の当たり前ですが、日本人には耐えられないのです。