・・・・・・・っということで、現在老人ホームに入所しているオババ(義母)は四人姉妹の二番目です。
この四人を仕切っていたのが長女で、鉄の結束を誇っていました。
この長女がなかなかの曲者(くせもの)でした。
まあ、戦中戦後の激動の時代を女四人が生き抜いてきたのですから、そういう強い性格を持たざるを得なかったのは仕方ないでしょう。
その長女が最初に亡くなりました。
跡目(あとめ)を継いだのがオババでした。
この跡目は長女に劣らず曲者で、カミさんとぼくは散々困らされたものでした。
そのうち、四女が亡くなりました。
末っ子であったため、四人の内では大人しく従う役目でした。
四人姉妹が二人となって、権勢を誇っていた次女(オババ)はカミさんとぼくの策略によって老人ホームに幽閉の身となったのでした。
さて、残ったのが三女。
これがまた曲者で、血は争えないものです。
この三女と次女が、陰でぼくの悪口を散々言って日頃の鬱憤を晴らしていたのは、お見通しです。
この三女だけは子供がいません。
何故なら、結婚した時点で相手はお爺さんだったからです。
その爺さんはとっくに亡くなって、現在一人で生活しています。
さて、困った。
相手にしてくれる人が居ない。
頼りの綱だった次女は幽閉され電話もかけられない。
長女の長男や、次女(オババ)の娘(カミさん)、四女の娘に電話をかけまくるという事態になったのです。
うっかり受話器を取ったが百年目、1時間は愚痴を聞かされる羽目になります。
相手に電話を切らせない、高度な話法を身に付けておられるのです。
ぼくに対しても容赦ありません。
たまたま出ると、格好の餌食にされてしまいます。
そう、嫌われ者なのです。
四人姉妹が全員嫌われ者。
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そんな三女は90歳。
体のあちこちが具合が悪くなって当たり前の歳です。
腰が痛くて動けないとか、転んで足を痛めたとか、前にも増して電話攻勢に出てくるようになりました。
ときどき留守電に声が残っているのですが、その声を聞くとゾッとします。
カミさんも困り果てています。
うっかり親切心を見せようものなら、しがみつかれるのは目に見えているのです。
順番で言えば、長女の息子に頼るべきです。
ぼくだってイヤです。
四女の娘も、とっくに匙を投げています。
カミさんの妹は電話は私に回しなと、健気なことを言ってくれます。
名古屋在住ですから、愚痴を聞くだけならお安い御用で、実害は発生しません。
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とはいえ、本当に具合が悪くなったら、誰かが何とかしなければなりません。
もし、孤独死でもされたら夢見が悪いじゃないですか。
本来なら老人ホームに放り込むべきなのでしょうが、そんなお金の蓄えがあるか分かりません。
我が家とは離れた都内に住んでいるので、本人には何かあったら遠慮せずに救急車を呼べと伝えてあります。
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これが嫌われ者の宿命なのかもね。
普段からもう少し可愛げのある態度をとっていれば、別の晩年を過ごせたかも知れません。
以上、長生きは決して幸せなことじゃないという教訓でした。(ーー゛)