・・・・・・・っということで、原題の【The Last Full Measure】まんまです。
最後まで最善を尽くせという意味です。
この邦題じゃ注目されないですね。
戦争アクション映画と思ったら、大間違いです。
ベトナム戦争で戦死したヘリコプター救助要員の実話です。
彼が空軍というところがミソですが、英雄的な行動にも関わらず名誉勲章を与えられず、1ランク下の十字勲章が与えられました。
それでは正しく評価されていないとして、かつての戦友たちのインタビューを中心に、彼の功績を描くという手法です。
戦友たちに共通しているのはPTSDなのですが、苦しむ理由は彼が死んで何故自分が助かったのかという負い目です。
例によって、アメリカの自画自賛映画でウンザリさせられますが、名優たちの熱演と音楽で、不覚にも泣かされてしまいます。(クヤシイ。)
勲章のランクを下げられたのは政治的陰謀ということになっていますが、陰謀というほどのことではありません。
映画の出来自体は平凡です。
それとは別に考えさせられたのは、戦争で埋もれた英雄がたくさんいるということです。
特に、日本のように負けた側で光が当てられることもなく、消えていった英雄が無数に存在することです。
伝える生存者自体が少ないですから。
日本はそういう英雄を進んで評価しない傾向が強いので尚更です。
まさしく無駄死にで、自画自賛できるのは勝った側の特権なのです。
ピーター・フォンダの遺作となりました。
★★★☆☆