勝利するためには、どんな手も使うやり手の女をジェシカ・チャスティンが演じています。
むちゃくちゃ演技が上手いです。
最初からヒントが散りばめられていて、最後の最後で回収されるという仕立てになっています。
観客は騙されないぞといくら身構えても無駄ですので、最後のどんでん返しまで騙されるのを楽しみましょう。(^^)/
汚い手を使ってまで勝利に拘る姿勢は、相手からも、身内からも徹底的に嫌われます。
そして、観客からさえも。
何故彼女はそこまで勝利に拘るのか?
金のためか?名声のためか?単なる野心家なのか?
人を欺いても平然としていられる、煮ても焼いても食えない女なのか?
彼女を駆り立てる動機は何なのかを、観客は誤解してはならないでしょう。
銃規制を題材に、アメリカが信じて疑わない正義の本質を疑えと、彼女を通して問うているのです。
アメリカ憲法でさえ完璧ではなく、星占いと同じだと言い放つのです。
皆が見えていないものを、彼女だけは見抜いていたのです。
そういう意味で、とても良心的な映画なのです。
原題が彼女の名前なのは意味があるのです。
文句なしに★★★★★。