大多数の人が、この映画に波長を合わせることが出来ないからだ。
しかし、最初の10分を見られる人なら、素質十分である。
何の素質?
変な人でも許容できる素質だ。
とことん変な映画である。
39シーンあるそうだが、全部スタジオ撮影で、カメラは全く動かない。
動くのは人間だけである。
ははぁ~ん、映画に絵画の額縁を付けたんだなと気付く。
観客は動く絵画を見せられているんだ。
絵画には様々な寓意が込められている。
説明はない。
観客が謎解きを楽しむのだ。
・・・・・・・
今回のコロナ禍でスウェーデンは注目を浴びている。
ロックダウンやコロナ対策を政府が押し付けず、国民の良識に任せたのである。
良識に任せるとは、国民が「大人」であることが大前提だ。
スウェーデンに於ける大人とは何かを知るために、この映画を見た。
スウェーデンに限らず、北欧の映画はほぼ変な映画である。
・・・っということは、大人というものはそもそも変な生き物であって、映画で楽しませるには変な映画が必要だということになる。
この映画で描かれるのは、真面目に生きる大人たちである。
真面目だから故に、どこか滑稽なのである。
真面目だから故に、孤独なのである。
真面目だから故に、愚かなのである。
真面目だから故に、人との繋がりを求めているのである。
★★★★★