・・・・・・・っということで、近代史は国家の権力を民間が取り返す動きであったと表現することもできます。
民主主義という政治システムの問題だけではなく、資本主義という経済システムでもそういう方向で動いてきました。
「小さな政府」という言葉が生まれるまでになっています。
ぼくが言い続けているように、政府の仕事は「雇用の確保と安全保障だけ」という極端な意見もあります。
歴史は、国家に任せるより、「民間活力」を生かしたほうが上手くいくと教えています。
しかし、民間活力にも限界があることが、だんだん分かってきました。
民間は目先の利益を追いかけるという傾向があります。
自由競争の社会では、競争相手を出し抜くことばかり考えます。
資本主義は、常に新しい市場を必要とします。
ちょっと考えれば分かることですが、市場には限りがあります。
新しい市場を開拓すると言っても、市場に経済力(購買力)がなければ売れません。
いつかは飽和するのです。
クルマを売るために、メーカーは新しい付加価値を付けて、必死に買い換えを迫るでしょう。
結局は、民間というものは、目先の利益を追い求めるのです。
民間ベースでいくらスケールの大きなビジョンを描いても、それには限りがあるのです。
ぼくには、資本主義が大きな壁に突き当たっているように見えます。
その原因は民活の限界ではないでしょうか。
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端的に言えば、買いたいものが無いのです。
資本主義にとって、購買意欲がなくなる社会とは悲劇なのです。
昔は誰もが欲しいものがあって、必死に働いてより良い生活を手に入れようとしていました。
結果的に、それは資本主義に貢献していたのです。
夢があったし、目的があったし、希望があった。
何故なら、「物語」が描けたからです。
今は「物語」がない。
実は人生は物語じゃないのです。
人間は、人生を理解しやすくするために物語を必要とするのです。
ぼくが言いたいのは、民間が物語を描けなくなったということです。
描いたとして、どれもスケールの小さいものばかり。
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結局スケールの大きな物語を描けるのは、やはり国家しかないと最近気付いたのです。
例えば、戦争。
戦争で勝利すれば、これだけの利益と権力が得られるぞという物語です。
平和なものでは、宇宙開発。
アポロ計画は、人類を初めて月面に立たせるという壮大な物語でした。
その夢の達成のために、アメリカ国民は莫大な税金を使ったのです。
ソ連との競争に勝ち、科学分野で得られた知識を見ると、アポロ計画は成功の物語だったのです。
日本でもオリンピックという物語を書いて見せたばかりです。
今の世界は、新しい物語を必要としているのです。
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蛇足ですが、ここまで来ると、共産主義に触れざるを得ません。
共産主義は民間に物語を作らせません。
全て国家が物語を書いて、国民に押し付けるものです。
ソ連は失敗しましたが、中国はとても巧妙な物語を思い付いたのです。
他人が考えた成功物語をタダで盗むことです。
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自由主義や資本主義諸国が壁に突き当たっているのは、民間活力に限界があることが原因なのです。
では、どのような物語を国が書くべきか。
それは、ある程度社会主義的な要素を加えた物語を書くことです。
それは国家主導のプロジェクトを考えるのです。
プロジェクトというと、古くはダム建設やアポロ計画のような、建設会社や重工業メーカーが喜びそうなものばかり発想してしまいますが、もっとソフトなものも考慮する必要があるでしょう。
「環境に優しい」、「サステイナブル」、「省エネルギー」、「Quality of Life 」などがキーワードになるでしょう。
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トヨタが静岡県に「ウーブン・シティ(Woven City:織り込んだ町)」と呼ばれる実験都市を開発するそうです。
どのようなものかは分かりませんが、こういう発想が一企業から出てくるのが素晴らしい。
上で挙げたキーワードが全て織り込まれていると期待します。
是非とも水素エネルギーを使って欲しいですね。(^^)/
地方はどこも過疎化が進んで、人口が一極集中しています。
実は日本には土地があり余っているのです。
国の予算でこういうモデル都市を各地に作って、都会に住むより地方に住んだほうが人間らしく暮らせると証明するのです。
もちろん生産性を落とさずにという条件が付きますが、今回のコロナでリモートワークの有効性が実証されたではないですか。
日本全体が世界の中での実験都市となれば、世界をリードすることが出来るのです。
どうです?
なかなか愉快な物語だとは思いませんか?