完全犯罪 | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・・っということで、いまヘルシンキのヴァンター空港にいます。

早朝だからとはいえ、人が少ないです。


何故って?

このコロナウィルス騒動のなかで、運行しているのはこのフィンエアーしかなかったからです。

昨夜というか、早朝の1:35分に羽田を発って、こちらは早朝に着きました。

さすがに、機内はガラガラ。↓


クッションがマリメッコ柄でしょ?(^^)/


ミールはこんな感じでした。↑


乗客は少なかったけど、入国審査がめっちゃ厳しかったです。

体温を測られ、宿泊ホテル、行動予定、連絡先、知り合い、帰りのチケット、そして何度もcovid-19に陽性反応が出た場合は、2週間の隔離になると念を押されました。(コビッドじゃなくてコーヴィッドなのね。)

それに要する一切の費用は自己負担と言われ、書類にサインをさせられました。

実は、最初の2泊のみホテルを予約しているだけで、その後の予定はデタラメを言いました。

何故なら、帰国する予定がないからです。

・・・・・・・

ここから先は、なかなか信じてもらえそうにありませんね。(^_^ゞ

実は、ぼくは逮捕されるかも知れないのです。

機内で眠れなかったので、ここに至るまでの経緯を記録しておきます。

・・・・・・・

今年の1月のことでした。

清里の別荘に行ったのはご存じの通りです。

いつものように飯盛山に登山したあと、玄関から入ると目の前に見知らぬ男が立っていたのです。

馬鹿馬鹿しいと自分でも思いますが、まず考えたのが、家を間違えたかな?・・・です。

でも、目の前の男はあっ!!っという表情で固まっているのです。

「誰だオマエ」と自分ではないような、ひっくり返った声が出ました。

男はぼくを見つめたまま後退りしていきます。

後方のテラスのカーテンが風で揺れています。

ぼくは持っていたDバッグから拳銃を取り出し、男に向けて構えました。

そう、拳銃です。

これについては、あとで説明します。

男はピタリと動きを止めました。

この場面で拳銃ですヨ。

銃を凝視します。

当然考えるのは、ホンモノかですよね。

男を逃がしてやってもよかったのです。

でも、引き金を引きました。

ダンッ!

ですかね。

思ったより大きな音がしました。

室内で撃ったのは初めてでした。

耳の奥がキ~ンとしました。

いつもは屋外で撃っていますので、そのときは乾いたバンッ!という音です。

オートマチックですから、薬莢が床で跳ねてから転がる音がしました。

狙った通り、男のヘソの真ん中に命中しました。

その時、ぼくが心配したのが、弾が貫通して後ろのガラスを割っていないかということでした。

だって、ガラスを張り替えるのは金がかかるじゃないですか。

案外、自分の冷静さに驚きました。

男は撃たれた後、腹を押さえてうずくまりましたので、表情は判りませんでした。

たぶん指の間から血が溢れ出ているでしょう。

しかし、男はうずくまったままですので、どの程度出血しているか判りません。

ぼくが考えたのは、カーペットが汚れるぞでした。

・・・・・・・

どうして撃ったのか?

男が襲ってくる気配はなかったのに。

理由は明らかです。

それは、人間を撃ってみたかった。

ただそれだけです。

いつもここで空き缶を的に撃っているのです。↓






町営のパターゴルフ場跡です。

バブルが弾けて、20年以上も放置されたままです。

車道に近いのですが、通る車はほとんどありません。

清里に来る本当の理由は、射撃の練習だったのです。

・・・・・・・

どうやって拳銃を手に入れたかだって?

30歳代にアメリカのオレゴンで、パイロット免許を取ったことは何度も書きましたよね。

その時の教官兼試験官が、銃の販売許可を持っていたのです。

彼の自宅に招かれたとき、リビングのロッカーにズラリと銃が並んでいました。

大小のオートマチック拳銃、リヴォルバーのマグナム銃、サブマシンガンのウージー、セミオートマチックのライフル、アサルトライフルなどなど。

撃ってみるかと言って、裏庭に連れていかれました。

それがオレゴンなんです。

グロックとM4カービン、マグナムを撃たせてくれました。

正にイッパツで銃の魅力に取り憑かれてしまいました。

無理なのは承知で、日本に持ち帰りたいと思いました。

彼は、良い手があると言いました。

彼自身もそうでしたが、従兄弟が海軍で、いま空母に乗っていて横須賀勤務だというのです。

日本で彼から手渡せば良いだろうというのです。

1年待って手に入れたのは、SIG SAUER P220という9mmパラベラム弾を使用する、ポピュラーな銃です。


グロックを勧められましたが、ぼくはプラスチックが多用された銃は好みじゃないんです。

弾は殺傷能力の高いホロウポイントにしました。

・・・・・・・

何故頭を狙わずに腹を撃ったのか。

ぼくには明確な意図がありました。

頭だと即死です。

死ぬ前に自分の人生について振り返る時間を与えたい。

これはぼくの愛なのです。

男は呻き声を何度も上げました。

あの声は忘れられるものではありません。

ぼくは彼の背中に手を当てて、直ぐに救急車を呼んでやるからなと言いました。

男は腹に手を当てたまま、ひざまづいた姿勢から横に倒れ、床に丸まりました。

ああ、やっぱり絨毯に血が染みている。

勿論、ぼくには救急車を呼ぶつもりはありませんでした。

携帯でかけるフリをしただけです。

続けて男に聞きました。

連絡してやるから家族はいるか?・・・と。

男は首を横に振りました。

正直、ヨカッタと思いました。

そして、重要な質問をしました。

クルマは何処に置いたか?・・・と。

すぐ近くと聞いて、時間がないと思いました。

人間、腹を撃たれるのがいちばん辛い。

ひどく苦しみながら死ぬからです。

ぼくは男の髪の毛を掴んで顎を上げさせ、自分のベルトを抜いて首に巻き付けました。

そして、あらん限りの力で締め上げました。

バタバタと抵抗するので、足で頭を床に踏みつけました。

ああ、ズボンの裾が汚れる。

グタっとするまでずいぶん時間がかかりました。

動かなくなっても、力を緩めませんでした。

・・・・・・・

それからのぼくの行動はとても素早かったです。

死後硬直が始まるのが2~3時間。

男の衣服を剥いで裸にして、シーツで丸めました。

次は男の車の移動です。

人里離れているとはいえ、別荘の近くに停まっているのを目撃されたくないのです。

男のズボンから鍵を取り出し、家からちょっと離れた路肩に停まっていた軽自動車はすぐ判りました。

勿論、血の付いた服は着替え、帽子とマスク、軍手をはめそれとDバッグを掴みました。

この場合、山を下る方向は危険なのです。

監視モニターが設置されている率が高くなるのです。

ぼくは県道をすぐ逸れて、土地勘のある飯盛山の方向に向かいました。

しかし、曲がって直ぐに急ブレーキを踏みました。

途中の道路が工事中で、片側通行になっていて、交通整理のおっさんが立っていたのを思い出したからです。

国道まで引き返し、飯盛山につながる迂回路を取るべきか。

だが、それもリスクです。

今どき、ドライブレコーダーを付けていないクルマはないからです。

このまま進んで、おっさんの記憶力が弱いほうに賭けました。

ちょうど昼飯時で、工事の関係者の姿は消えていました。

ツイている。

クルマは飯盛山の登山口前の空き地に置きました。

多くの登山者が、その道路脇のスペースを利用するのです。

幸いなことに、車とも登山者とも出会いませんでした。

ツイているぞ。

足早に登山道に入りました。

それまでわざと男のスマフォの電源は切りませんでした。

電池を外して、できる限り遠くに放り投げました。

そこから別の下山道を通って別荘に帰ることはたやすいことです。

何か忘れているぞ。

ぼくは初めて鼓動が早まるのを感じました。

何だろう?

よぉ~く考えろ!

男のクルマにドライブレコーダーは付いていたか?

別荘は絶対写っているし、下手をすると自分の姿が写っているかも知れない。

駆け足でクルマまで引き返しました。

・・・・・・・

男の死体を目の前にして、一晩中このあとの計画を立てました。

登山口に、クルマがずっと停まっていることはいずれ分かるでしょう。

クルマの所有者は簡単に判明するもの。

しかし、そのクルマとぼくの別荘を繋ぐ線は、目撃者がいない限り結び付かないでしょう。

独身なので、捜索が開始されるまでに時間がかかるでしょう。

ましてや、空き巣に入るくらいの人間が、行き先を告げているはずがありません。

男の免許証から住所、名前、年齢は判りました。

35歳、何と東京に住所がありました。

何でこんな別荘地で空き巣を働くのか?

そんなことはどうでも良い。

問題は、目の前の死体をどう処分するか。

殺人者が必ず直面する最大の問題です。

Amazonで買ったのが以下の通り。






大体の計画は上のアイテムで想像が付くでしょう。

大まかな手はずは、完全冷凍すること。

飛び散らないように、切断はキャンプ用テントを室内に張って中で実施。

体内に残っている銃弾は摘出しておくこと。

上下の歯を抜いておくこと。

・・・・・・・

配達、完全冷凍、解体、梱包、処分を含めて、たったの7日で終わりました。

バラバラにした各部位は、ここから下に投棄しました。↓


リュックに詰めて何度も往復したので、体力を消耗してしまいました。

最後に残った冷凍ストッカーは、メルカリで思ったより早く処分できました。

・・・・・・・

以上、抜かりはないはずです。

完全犯罪と言っていいでしょう。

しかし、1ヶ月も経たないうちに、自宅の玄関に警察官が現れたのです。

どうして?