・・・・・・・っということで、日本の危機管理について書いています。
「危機の想定力」に関しては、想像力の欠如。
そして、「緊急時の対応力」については、人材がいないのがアキレス腱だと書きました。
的確な判断ができ、且つ素早く行動できる人材がいないのはどうしてでしょう。
それは、戦争をする経験が日本には無いからです。
受け入れがたいパラドックスですが、戦争は危機管理ができる人材を育てるのです。
リーダーには平時向きと戦争向きの二種類が存在します。
近代では、チャーチルが良い例でしょう。
共和制時代のローマ人はその事を良く知っていました。
戦争が起きたとき、かつて戦争で名を馳せた人物にあらゆる実権を委ねていたのです。
只し、戦争が終わるまでという条件付きでした。
日本には、そういう人材を育てる機会がないのです。
これは、平和がもたらすマイナス面ですが、考えようによっては、人材が育たないのは有り難いことなのです。
戦争にも強いが、平時の政治にも強いという人間はカエサル以来出現していないのですから、仕方のないことです。
そこで日本にできること、それは、平時に於て想像力を目一杯発揮できる人間なり組織なりを作ることです。
日本の組織がいかに想像力がなく硬直しているか、今回のコロナウィルス騒動でも十分世界に知れ渡ったことでしょう。
以上、今回のシリーズおわり。