・・・・・・・っということで、定年退職後、ほんのわずかな期間ですが、ビルの管理人を経験しました。
既に書いたことですが、もう一度書きます。
・・・・・・・
管理人室の壁に、火災の警告を含むコントロールパネルが据え付けられていました。
スイッチとランプだらけで立派な代物でした。
ところが、誰も機能を知りませんでした。
信じられないでしょうが、いま警報が鳴ったらどう対処すればいいのか、誰も考えていなかったのです。
操作がなければ、自動で消防署に連絡が行き、自動で避難放送が流れる仕組みでした。(それさえ知らなかった。)
警報が鳴る毎に消防車が駆けつけてきたら迷惑なので、とりあえず警報スイッチを切って、マイクで放送する。
そこまでしか申し送りされてこなかったのです。
火元の確認は?
一人勤務のときは?
警報が鳴った階の電話番号は?
各階の防災担当の携帯番号は?
夜間のときは?
確認するために階段をかけ上がる時間は?
警報器の位置、消火栓、消火器の位置は?
火災が起きる可能性が高い場所は?
避難放送のために管理人室に駆け戻る時間は?
地元消防署に出動依頼するときの電話番号は?
・・・・・・・
携帯電話に全部登録しましたよ。
そして、実際に階段を駆け上がり下って、かかる時間をストップウォッチで計測しましたよ。
火災警報盤のマニュアルを読みましたよ。
設定が解らないので、メーカーから説明に来てもらいましたよ。
・・・・・・・
そのビルはバブルのときに建ったので、30年近く経過していました。
毎年、実際に報知器を鳴らして火災訓練を実施しています。
ところが、実際に火災が起きたときの脳内シミュレーションを、誰もしていなかったのです。
火災に限らず、防災には「想像力」が不可欠です。
想像力を働かせ、実際に身を動かしてみなければ、訓練など役に立ちません。
・・・・・・・
たぶん間違いないでしょうが、日本のビルの殆どが同じようにお粗末なものでしょう。
手持ちの消火器を下げて現場に駆けていく警備員の光景を、ありありと思い描くことができます。
首里城再建の寄付を募るなんざ、100年早いワ。(ーー;)