映画【ロリータ】 | so what(だから何なんだ)

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・・・・・・・っということで、スタンリー・キューブリック監督の1962年の作品です。


ロリコン(ロリータ・コンプレックス)の語源になった映画と言っていいでしょう。(原作者が製作に協力。)

ロリコンと聞き、エロチックな描写をご期待の向きには、期待ハズレです。(^^)

何しろ時代が半世紀以上前ですからね。

キューブリック34歳のときの作品です。

【突撃】、【スパルタカス】の大作に続く作品です。

この次に【博士の異常な愛情】【2001年宇宙の旅】を撮っています。

キューブリックはもっとエロスを前面に押し出したかったそうですが、当時の倫理観では映画表現は無理だったようです。

少女に中年の男が愛情を燃え上がらせる・・・って、社会的なタブーの壁は想像以上に厚かったのでしょう。

その後、ロリコンを扱ったのは【アメリカンビューティー】くらいですかね。

そこでキューブリックが採った手段は、コメディー仕立てにすること。

この映画をコメディーと捉える人は案外少ないかも。

ロリータの母役のシェリー・ウィンタースの大袈裟な演技を観れば明らかなんですが、キューブリックとコメディーが結び付かない人が多い。

この映画で怪演を見せたピーター・セラーズが、【博士の異常な愛情】の主役に抜擢されたのがよく分かる。

あらゆるところにイギリス人独特のブラックユーモアが散りばめられています。

舞台はコテコテのアメリカですがね。

さて、物語はジェイムズ・メイソン演じる大学教授が年端も行かないロリータにメロメロになってしまい、身も心も破滅していくさまを描きます。

実に滑稽。

このロリータが上手で、子供のくせに中年をもてあそぶんですね。

演じるは新人のスー・リオンで、当時16歳。

(この演技が強烈すぎて、彼女は実生活でも破滅してしまいます。)

このブラックユーモアが理解できる人には、可笑しくて堪らん映画です。

ぼくは女性は人生の節目で劇的に変化すると書きました。

それは、変わらざるを得ないからです。

それに比べ、男はいつまでも少年のようであり、それでも許されるからです。

そんな普遍的な事実を、面白可笑しく描いた映画なのです。

キューブリックが今の時代にこの映画を撮ったら、大胆な性描写になったことでしょう。

すると、この映画で残したフラストレーションが、これから9年後の【時計仕掛けのオレンジ】や、37年後の【アイズ・ワイド・シャット】でのエネルギー源になっていることに気付くのです。

文句なしに★★★★★です。