【日本人とアメリカ人 / 日本人はなぜ、敗れつづけるのか】 | so what(だから何なんだ)

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【日本人とアメリカ人 / 日本人はなぜ、敗れつづけるのか】
著者: 山本七平
出版社:祥伝社
発売日: 2005年04月25日

また「山本学」の本である。
氏の本は殆ど読んだつもりだったが、これは見落としていた。

1975年に天皇が訪米したときに山本も渡米し、アメリカ人にインタビューしたときの印象を中心に書かれている。

【日本人とユダヤ人】のアメリカ版を予想したら、ちょっと違う。
かなり、気楽にというか、決め付けて書いている。
氏にもこんな、喧嘩を吹っかけるような一面があるとは知らなかった。
なにか、静かな紳士という印象を得ていたので。

アメリカは時間ではなく空間の世界だとか、レイシズムの考察とか、るつぼではなくモザイク国家だとか、さすがに着想が面白い。

本の内容はともかく、山本七平という人は、何でこんなにも「日本人とは」に拘ったのだろう?

確かに氏の戦争体験が大きく影響していることは間違いない。

本にも書かれているように、日本人には「行動原理」というものがない。
どう転ぶか、日本人にも分からない。外国人からすると、なおさら分からない。
分からないから、危険だと見られてしまう。

日本人ほど「日本人とは」を考えるのが好きな国民はないだろう。

私もそうだ。

なぜだろう。
なんで、日本人だけ、そんなことに拘るのだろう。
知ってどうなるのだろう。

その答えは、アメリカ人は各自のモザイクが集まって、アメリカという国になっている。
だから、そんなことをしたって、「アメリカ人とは」こうだという答えが出てこないのは分かりきっている。
考えても無駄なのだ。
アメリカ人は、アメリカ憲法を代表とする「ルール」で人工的に定義された国民なのだ。

日本人は、モザイクではなく個人が混ざったるつぼなのである。
だから、一つの日本人というものが定義できそうな気がする。

しかし、混ざり具合が一定ではないのである。
時によって、濃度が違うのである。
突然化学変化を起こして、全く違ったもになる可能性だってあるのである。

だから、「日本人とは」定義出来そうで出来ないのである。

山本七平氏のように、化学反応を起こさせる要因を一つ一つ丹念に、調べるしかないのである。

答えは出てこないが、その調べるプロセスが面白いのである。