かなり年配の、故に経験豊富な従軍カメラマンの映像です。
ドキュメンタリー映画は編集の妙で、いくらでも伝える解釈を変えられます。
この映画は決して編集が優れているとは思いません。
下手上手を狙っているところが見えるからです。
結局のところ、敵は悪でアメリカ兵は偉いを伝える意図の編集です。
そんなひねくれた解釈をするぼくのような鑑賞者でも、個々の映像から伝わる戦場の現実感は圧倒的です。
実際に弾が自分に向かって飛んでくるときは、こんな音がするんだと初めて知ることが出来ます。
至近距離で弾が弾ける音も聞けます。
そう、このカメラマンは銃撃戦の真っ只中に身を晒しているのです。
ここまでするジャーナリストは滅多にいないでしょう。
リアルな映像を撮るために命と交換しようとしているのですから。
戦争の真実を伝えるという点では、こういう連中に任せておけばいいのです。
どこかの国のジャーナリストが自己責任だと威張って、のこのこと出かける必要はないのです。
以下、印象的なシーン。
子供の情報がいちばん信頼出来ること。
死にゆく兵士が、自分が撃たれたことを謝ること。
じっさいに6人の兵士が戦死するのですが、全員が30歳そこそこの若者ばかりで、生前の元気にふざけている映像が流れること。
全員が集まって軍隊式の慰霊式をするのですが、点呼で名前を2回呼んでも返事が聞こえないこと。
式が済んだあと、司令官が墓標の前で泣き崩れてしまうこと。
誰のために戦っているんだとの問いに、正義のためでもなく、現地の人のためでもなく、ましてやアメリカのためでもなく、ただ「(一緒に戦っている)仲間のために」戦っているんだと答えたこと。
★★★☆☆