・・・・・・・っということで、セザンヌ、ゴッホの映画に続き、今度はゴーギャンであります。
有名な人物をどう描くか、監督の腕の見せ所であります。
セザンヌはセザンヌ・・・ゴッホはゴッホ・・・ゴーギャンはゴーギャン以外の何者でもない。
それ以前も、その後も彼らの絵はそれまで無かったし、その後もずっと無い。
なぜ彼らが生きていた時代に評価されなかったのか?
いつも付きまとう疑問であります。
映画の中でも、ゴーギャンの作品は売れません。
たった30フランの彫刻を、10フランに値切られてしまうシーンがあります。
30フランといってもピンときませんね、現在はユーロですから。(^^ゞ
だいたい3,000円といったところでしょうか。
いまそんな値段でゴーギャンが買えます?^m^
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ヴァンサン・カッセルが熱演しています。
本当に、衰弱して死んじゃうんじゃないかと思わせます。
彼はまだ51歳なのにネ。
タヒチで妻となる現地女性がまた良い。
ゴーギャンが描いた女性が絵から抜け出たみたいに似ている。
ゴーギャンは純粋に芸術を求める人間として描かれています。
しかし、周囲は作品の価値を認めてくれません。
結局貧困に陥って、絵を描くどころか港湾で肉体労働者をして日銭を稼ぐまで落ちぶれます。
その間に、現地妻に浮気をされてしまいます。
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いったいこの映画は何を描きたかったの?
ゴーギャンの人間性?
芸術を追求する姿勢?
男女の葛藤?
100分近い上映時間が無駄に空回りします。
不可欠と思われるゴッホとの関係は大胆に省略されていて、名前も出てきません。
株のディーラーとして大儲けしたあと、大暴落で大損した過去も描かれません。
そんな過去を背負っていることを省略してゴーギャンの人間性に迫れるでしょうか?
芸術を追求するとして、なぜタヒチだったのか?
現地妻に対する深い愛の正体はナンなのか?
・・・分かりません。
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正直言って、タヒチの美しい映像を期待していましたが、それも裏切られました。
この映画でゴーギャンの何を描きたかったの?
ぼくが見たかったのは、ゴーギャンの複雑な内面です。
所謂、イイ奴じゃなかったはずです。
画家として人生一発逆転を狙っていたと思います。
なのに、唯一無二の芸術を残した。
そんな彼の複雑な内面を期待していたんですが、カッセルは良い人を演じていました。
残念。
★★★☆☆