映画【ウィンストン・チャーチル】 | so what(だから何なんだ)

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・・・・・・・っということで、チャーチルの伝記物かと思ったが、彼が首相に選ばれてドイツとの戦争を決意するまでの数週間の物語。


歴史上の人物をどう料理するか、この監督が選んだ手法がギリギリまで枝葉を削ぎ落とすこと。

もちろんチャーチルという人間像をあぶり出そうとしているのだが、彼が一番困難だった短い時期を選んでいる。

だから伝記を連想させる邦題より、原題の【Darkest Hour】のほうが相応しい。

実際のところは知らないが、彼が誰からも好かれていなかったことを強調している。

国王からでさえ嫌われていたことになっている。

しかし戦時内閣では、敵が最も嫌がるリーダーを据えるというのが定石。

敵から好かれるのが一番困る。

その点、流石に議会制度では一歩先を行く英国ならではである。

ねえ、安部さん、トランプさん。

ドラマ用に専属タイピストを狂言回しで使っているが、これが大成功。

平民の生活を知らず、政治の中でしか生きてこなかったチャーチルに、民衆の視点を気付かせる美味しい役柄になっている。

市民と触れ合う地下鉄のシーンは蛇足なくらい。

ゲイリー・オールドマンの神がかった演技、スピーディーな進行、時折混ぜるスローモーション、適切な配役、よく練られた台詞、時代考証など全てにおいてハイレベルな作品に仕上がっている。

戦争シーンには金がかかっていないが。(^ω^)

しかし、何かもの足りないのだ。

たぶん大方の意見とは逆だけれど、オールドマンの顔を無理矢理チャーチルにしてしまったことによる違和感だ。

メークアップ技術の勝利だということは解る。

オールドマンの演技が必要だったことも解る。

たぶん一切の予備知識なしに見たなら、彼の顔に施した大胆な大改造は見抜けないだろう。

しかし、チャーチルに似た俳優は他にいくらでもいるだろう。

首から顎にかけての違和感は最後まで拭いきれなかった。

チャーチルについての常識はかなり持っている方なので、あまり感動がなかったのかも知れない。