・・・・・・・っということで、【スリービルボード:THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI】という社会派の映画を観ました。
娘をレイプ殺人で失った母親が、事件を解決出来ずにいる警察に業を煮やし、所長名指しで非難する看板を道路脇に建てるという話。
確かに正義は母親にある。
だが、話は単純ではない。
観客は母親に感情移入しようとするが、母親は決して善人ではない。
町の同情が得られないどころか反発を喰らってしまう。
何故なら、警察所長がむちゃくちゃ人徳者である上、ガンのため余命いくばくもないのである。
実はアメリカではレイプ殺人は日常茶飯事であり、多くのケースでは犯人は捕まっていないのである。
映画では、このことにわざと触れていない。
ただ、南部の小さな田舎町では、とても取り扱えない事件なのである。
母親には気の毒ではあるが、迷宮入りさせたいのが本音なのである。
スパイスとして、人種差別、同性愛問題、DV問題、身体に関する差別、夫婦の軋轢、親子の軋轢などが散りばめられているけれど、あまり意図が伝わってこない。
伝わってくるのは、正義を成すのは如何に難しいかということである。