彼女の人物像を切り取るために、夫の暗殺後から葬儀の終了まで、短い数日に凝縮して描いています。
同時代を生きたアメリカ人なら、複雑な思いをこの元ファーストレディに対して持っているはずです。
目立ちたがり屋、浪費家、派手好き、金目当てでギリシャの大富豪と結婚・・・・等々、けっして良いイメージではないはずです。
しかしそういった負のイメージを否定しないまでも極力排除して描いています。
ナタリー・ポートマンが主演女優賞級の演技をしています。
夫の女癖の悪さは有名ですが、露骨に描かず演技力だけで伝えてしまいます。
突然訪れた悲劇に対し動転しながらも、ファーストレディはどうあるべきか、亡くなった大統領は国民にどう記憶されるべきか、決して見失わない強さを持っていたことをこの映画で思い出さされます。
彼女はただ者じゃなかったと。
就任2年ちょっとしかなく、大した実績を残さなかった若手大統領を偉大な大統領として人々に記憶に残させたのは、実は彼女の手腕だったことに気付かされます。
何故彼女はそんなことが出来たのか?
それは歴史から学んだ確かな視点を誰よりも持っていたからです。
実のところ、夫やその弟(ロバート)より偉大な人物であったとさえ思わされます。
衣装とかカメラワークに注意が奪われそうになりますが、傑出した作品です。
途中眠ってしまう人が多いでしょうがね。