・・・・・・っということで、重い映画じゃないか。
【最強の二人】みたいなコメディー仕立ての軽い映画と勝手に思い込んでいましたヨ。
スーダン内戦と難民問題を、真正面から取り上げています。
実話であることと共に、俳優が実際のスーダンの難民で固められている。
いま現在、「難民」「スーダン」はニュースが取り上げているホットな話題です。
でも、現実のスーダン問題はニュースからは伝わってきません。
こういう映画によって、初めて伝わるのです。
どうしてかって?
ニュースを見て涙は出ないでしょ?
でも、映画なら涙は出るじゃないですか。
それも、ボロボロと涙が出てきます。
・・・・・これって、映画の優れた側面じゃないでしょうか。
ぼくが実際にアフリカを経験したのは、ケニアしかありません。
アフリカ映画は名作が多いですネ。
【ホテル・ルワンダ】と【ナイロビの蜂】&【ラストキング・オブ・スコットランド】はアフリカを旅行する人必見の映画だとぼくは信じて疑いません。
・・・・・・
スーダンは南北に分かれて独立国となりました。
ぼくが以前係わっていた仕事で、南スーダンに行く機会がありました。
でも、それだけは断りました。
断っただけではなく、会社に対して南スーダンでのビジネスそのものを諦めるよう進言しました。
いまでもそれは正しい判断だったと確信しています。
・・・・・・
映画の中で、主人公たちが住んでいた南スーダンの村から裸足で400km以上を歩いて逃れる状況が描かれます。
それでも辿り着いた村は安全ではなく、村の生き残りからケニアはあっちの方だと教えられます。
そこから1200kmを歩いてようやくケニアの難民キャンプに辿り着きます。
すぐそこのような気がするじゃないですか。
・・・・・・えっ?400km?? 1200km??????
日本列島の地図を思い浮かべながら、彼らが歩いた距離を想像します。
実際に地図を見る限り、この距離にはかなり誇張がありますが、裸足で歩いた距離としては想像を絶します。
・・・・・・
一方、やっぱりアメリカ映画だなぁ~と思わされる演出もあります。
9.11以前のアメリカは、こうした難民を積極的に受け入れていたんだゾ・・・・
テロリストのお陰で、アメリカはこういう難民を受け入れられなくなった。
その責任は、おめぇ~らにあって、そもそもアメリカは難民に対して寛大な国だったんだゾ
・・・・・・というメッセージがこの映画から感じられませんか?
【ホテル・ルワンダ】と【ナイロビの蜂】&【ラストキング・オブ・スコットランド】は名作だった。
この【Good Lie】が名作になりきれないのは、アメリカが作った映画だからじゃないの??
(--〆)