・・・・・・っということで、久しぶりに木場駅で降りた。
久しぶりというのは以前この駅から徒歩20分のマンションを購入して住んでいたのだ。
カミさんと結婚して新婚生活を始めたのが、ここ木場だった。
もう30年以上前、ぼくが30歳前の独身時代に35年ローンを組んで買ったのだが、安月給で無茶なことをしたものだ。
ナァ~ンもない、殺風景な土地だった。
当時の駅周辺には小さなスーパーが一軒あるだけで、文化の匂いが一切無く、倉庫と工場があるだけの灰色の街だった。
駅前に書店がないことが信じられなかった。
そして、最大の問題だったのは、治安が悪いことであった。
マンションがある運河沿いまで、長い工場の壁が延々と続き、夜でなくとも歩くのは怖かった。
駅までの往復に買ったスクーターを盗まれたこともある。
そんな土地でも住めば都。
長女が生まれ、いろいろな思い出が詰まっている。
しかし、いかんせん子供を育てるような環境ではない。
オマケにトラックの通行が多く、排ガスで鼻の穴が真っ黒になってしまう。
幼稚園入園前にマンションを売る決心をせざるを得なかった。
まあ、丁度バブル期だったので、買ったよりずっと高い金額で売れたのだが・・・
・・・・・・
ところが引っ越した後、藤倉電線(現在のフジクラ)が工場を売却したのである。
電線の工場だったので、長い土地が再開発されることになった。
そして現在のような、イトーヨーカ堂をはじめとするショッピング、レストラン街、シネマコンプレックス、フィットネスクラブが出来、周囲はオフィスビルが林立する街となった。
これほど変貌するとは夢にも思わなかった。
マンション、売らずに賃貸にしておけば良かったなぁ~。
・・・つづく。