・・・・・・っということで、舞台は東欧のどこか。
でも、原作者と監督がハンガリー人だから、自ずと分かる。
いつかの戦争中にどこかの村で双子の少年が苛酷な環境の中で生きる知恵と、体力と、精神を身につけていく物語。
この映画を観て単純に反戦映画と捉えてはイケない。
大人の欺瞞を容赦なく暴いている映画なのだ。
親の欺瞞、聖職者の欺瞞、権威の欺瞞、国家の欺瞞、隣人愛の欺瞞とあらゆる欺瞞を少年の冷徹な目を通して、容赦なく暴かれていく。
世の中は自分だけが頼りだとお祖母さんは教える。
遠い国の昔話として描いているが、現代の大人社会への痛烈な皮肉なのである。