関西人と劣化について | so what(だから何なんだ)

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・・・・・・っということで、NHKの【英雄たちの選択】で司会をしている磯田 道史という歴史学者のコメントが結構面白い。(彼は「武士の家計簿」という著書で知られている。)

先週は足利尊氏が鎌倉に幕府を置くべきか、京都に置くべきか選択にに迷ったことがテーマだった。

そこで、磯田氏が面白いことを言った。

「京都という所に政権を置くと、【劣化】が早くなりますね。平清盛然り、豊臣秀吉然り。」・・・と。

【劣化】という意外な表現に、なんか納得させられてしまった。

そうかもね。

源頼朝が鎌倉に幕府を置いたのも、徳川家康が江戸に置いたのも、結局【劣化】するのを本能的に嫌ったのかも知れないと思える。

では【劣化】とはどういうことだろう?



武士の基本は「質実剛健」であろう。

なぜそうかと深く考えても仕方がないので、そうしておこう。

それが劣化するとは、どういうことか?

「質実剛健」の反意語を調べてみると、「巧言令色」と出た。

その意味は、口先や顔つきだけを取り繕い、人に媚びへつらうことなんだそうだ。

確かに、武士のイメージとは正反対である。

こう書いていくと、京都の人は気分を害するだろう。



だが、意味というものは善悪で簡単には捉えられないものじゃなかろうか。

質実剛健は、融通が利かず、力ばかりの単細胞人間であるとも解釈できる。

いっぽう、巧言令色とは、臨機応変、柔軟思考人間と褒め言葉にもなるのではないか。



さて、明治政府以降も首都は東京に置かれつづけた。

東京弁(標準語)と関西弁を比較すると、上で言ったことがそのまま当てはまらないだろうか。

それぞれの言葉を話す、東京人と大阪人を比べても同じ印象を受ける。

片や理科系で、片や文科系だ。

どちらのほうが商売に適しているかというと、言わないでも分かるだろう。

商売は交渉である。

交渉は、白黒をはっきりさせずに含みを持たせるのが秘訣だ。



明治維新後、首都を関西に置いたとしたら、今の日本はだいぶ違っていたように思われて仕方がない。

ひょっとすると、日本は大戦を免れていたかも知れない。

ひょっとすると、もっと日本の外交術は巧妙になっていたかも知れない。


それより以前、徳川家康が関西に幕府を置いていたら、鎖国なんかせずに、日本の商人は世界中のあちこちに日の丸を立てていたかも知れない。


【劣化】するのも案外面白いのじゃないだろうか?