・・・・・・っということで、最近ナンか空しいのサ。
昔々、その昔、ぼくが中学生だったころ、
毎晩自作の天体望遠鏡を庭に持ち出して、星を覗いていたのサ。
その頃は左目の視力が2.1くらいあって、
川崎市の北部でも天の川が薄っすら見えたもんなのサ。
毎晩毎晩、狭くて暗い上に、ちょっと風が吹けばグラグラ揺れる視野に、土星とか、火星とか、木星とか、白鳥座の二重星なんかを捉えては、飽きずに覗いていたもんなのサ。
赤道儀が付いた三脚に、ウォームギアを回すノブで星を追っかけ、ゴムのアイキャップが付いたアイピースに憧れたもんサ。
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太陽の光が地球に到達するまで8分もかかることを知っているかい?
地球に一番近い恒星のケンタウルスアルファでさえ4光年も離れているんだぜ。
光の速度で4年という距離を想像できるかい?
天文に興味を示すものならば誰でも宇宙の大きさに圧倒されるもんサ。
そして一番遠い天体は316億3300万光年も離れているんだぜ。
気も遠くなるような距離だよね。
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宇宙の広さにも圧倒されるけど、星の数にも圧倒されるよね。
雲のように見える銀河は、太陽のような恒星が集まったものなんだよね。
雲の水蒸気の一粒一粒が太陽だなんて信じられるかい?
そんな無限ともいえる広大な宇宙の中の、
莫大な数の恒星の中の一つである太陽の周りを回っている地球という星。
そして、そんなちっぽけな星にへばり付くように住んでいる人間という生物。
その生物の寿命がせいぜい85年。
天体望遠鏡で覗いたことがあるならば、人間がいかにちっぽけな存在であることに気付かない者はない。
そして、その寿命の短さに空しさを憶えない者はない。
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この瞬間、この地球に同時に生きていることが如何に奇跡的なことであるか。
なのにお互い憎しみあって、殺しあうことのなんと愚かなことよ。
殺さなくたって、放っておけば相手は80年後には確実に世の中に存在しないのだから。
このなんたる奇跡的な出会い、このなんたる短い寿命、それを知ればそんな無駄なことに時間を費やす暇はないのだと知るはずだ。
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憎しみに囚われたとき、
人生に行き詰まりを感じたとき、
どうしようもない観念から逃れられないとき、
星空を見上げよう。
見上げなくともそこに星空があることを意識しよう。
そして思いっきり空しさを感じよう。