ざっくばらんで肩の凝らない書き方であるが、かなり本気で書いていることが分かる。
教育の目的を彼は5つに分類している。
1)職業
2)道楽
3)装飾
4)真理研究
5)人格修養
特に、2)と3)が面白い。
教育とはなにか高尚なものに祭り上げられがちだが、道楽だろうが、装飾だろうが、それはそれで国民としての余裕の指数であり、懐の深さであるという。
その通りだと思う。
・・・・・・
子供は褒められたい。
子供は金銭で動くものではないと分析する
特に日本人は・・・。
例えば日本の子供がコップを割りそうなとき、大事なものを割ると人に笑われるぞと言われるのが一番ツライが、外国人は一個いくらだから割ったら損だぞというのが一番利くという。
人に笑われることが日本人にとって恐ろしいことはないのである。
面白い指摘である。
だが、新渡戸氏のスゴイところは、ここで終わらないことである。
そこから、「日本人はオダテの利く人間である」と分析するのである。
んん~~~ん、鋭い。
・・・・・・
そして、新渡戸氏が一番言いたいのは、5)である。
[Something of everything]と[Everything of something]の諺を提示する。
要するに知識とは、専門以外は何も知らないというより、広く知識を持っていること尊しとする考えである。
それこそが人格形成に役立つ教育の目的だと。
そして、教育の醍醐味とは、教育によって自分より優れた人間を造ることであるとする。
教育の一端を経験した人間にとって、これは至言であると思う。
