・・・・・・・っということで、昨日は多摩川から二子玉川まで散歩した。
丸子川という小川に沿って桜の木が植えてある。
満開だった先週は、さぞかし綺麗だったことだろう。
多摩川に面した斜面には、いかにも高そうな家々やマンションが立ち並んでいる。
どの家も日当たりがよく、ベランダを備えた家も多い。
そのベランダから遠く丹沢の山並を望み、
近くには満開の桜の花を愛で、
その中間にきらきら光る多摩川の川面を眺めながらビールを飲んだら最高だろうなと空想した。
不思議なことに、どの家も人気(ひとけ)がなく、ひっそりと静まっている。
ときおり頭上から小鳥の声が賑やかに聞こえる以外、道を歩く人影もほとんど無い。
桜は散ってしまったが、庭先や道端には様々な花が咲いていた。
もう春を過ぎて初夏に季節が移ったようだった。
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昔はドブ川だったとおぼしき小川は、綺麗に整備されていて、鯉が泳いでいる箇所もあった。
女の子が二人、小川の中に下りて遊んでいる。
川中には飛び石があり、その子たちは石から石へ飛び移る遊びをしているのである。
ちょっと年長の子が、スカートをたくし上げ、ちょっと離れた石へジャンプした。
その子がジャンプできるギリギリの距離のようだ。
後ろの足が水に付きそうだったが無事に飛び移ることが出来た。
女の子は小さいほうの女の子に振り返り、得意満面の笑顔を見せた。
橋の上からは、その父親と思われるまだ若い男が二人の遊びを飽きずに見守っていた。
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だれでも子供のときは、同じような遊びをした経験があるだろう。
失敗して、水の中にはまってしまったこともあっただろう。
いままで大きな子しか飛べなかった距離を、自分も飛べたときの嬉しさは格別だっただろう。
そしてさらに自分が成長し、ジャンプしなくとも大またで渡れる距離に過ぎなくなっても、
なにかとても懐かしい、そして誇らしい記憶とともに自分の子供時代を思い出すことができるだろう。
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