甘酸っぱい想い出(その4) | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・・っということで、甘酸っぱい想い出。


小学校も卒業という時期になると、もうその子のことばかり考えていた。


ぼくは市立の中学校へ、その子は私立の中学校へ行くことになっていた。


今どきの小学生は「コクる」なんて


ヘェ~チャラだろうが、ぼくの時代はそんなことさえも頭に浮かばなかった。


教室の後ろから、その子の後姿をず~っと見続けていた気がする。


休み時間でさえ、目の片隅にはその子の姿を追い求めていた。


朝、登校するときも、その子の家を遠くから眺めてため息をついた。


そんな具合に、頭の中がその子だけで一杯だった。


せめて、彼女の写真が欲しい。


そんな中、卒業アルバムが出来上がってきた。


もちろん、クラス全員の集合写真から、彼女を真っ先に探した。


前から3列目の右端だった。


そして、遠足や、普段のスナップの中にに彼女の姿を追い求めた。


一枚だけ、非常階段の中ほどで笑っている彼女の写真があった。


今でも思い出せるが、顔がまん丸でチョッと太めな子だった。


写真の上から何回も撫でたので、彼女のところだけ、少し剥げてきた。


そんなことを親から不審に思われたらマズイと思い、


隣の女の子の写真も指でゴシゴシやって、同じような剥げ加減に細工した。


実家のどこかにその卒業アルバムがあると思うが、


右端の二人の女の子の顔が少し剥げ欠けているのは、そういう理由からである。