風印 -windmark- -9ページ目

風印 -windmark-

「遠くふけふけ、どこまでも。」

夏はまだ来ぬ 曇り空
梅雨が途切れて 曇り空
雨が残って 雲が映る路面の上を
花を畳んで 歩く人たち

夏を待ちきれぬ ひまわりのように
この街でひとりだけ
傘を開いて 歩く僕は
誰かに贈る 一輪花
あなたに贈る 一輪花
今いる場所よりも
ほんの少し気温の低い街
そんな所で 僕は
誰かを探して あてもなくさまよう

降り始めた雨が鼻先ではねて
傘も持たずに濡れてさまよう
わずか何゚Cか 冷たい風が
薄皮と神経を 凍らせ砕く
探す前に 見つかって
欲しがる前に 手に入れて
使う前に 満足して
失くなる前に また探す
情報社会が生んだもの

出会う前に 嫌いになって
深まる前に 知らされて
信じる前に 疑って
始まる前に 終わりを迎える
情報社会が消したもの
怒りと 憎しみと
優しさと 愛で
ぼくは 自分の左手を
右手で 握りしめた

80%の右腕力と
20%の左腕力で伸びた左肘の腱は
やけに軽い音を立てて 千切れた
ああ これでぼくは やっと闘える
怖い話書いてみました


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この前体験した怖い話。
地味だけどまあ聞いてくれ。



俺はいつも通りバスに乗りこんで、一番後ろの席に座った。

6時台ということもあって、まあまあ混んでいる。

正直ヒマなんで、乗る前から携帯で2ch見てたんだけど、ふと後ろの窓の外を見たとき妙なことに気付いた。

テールランプに照らされている、後続車のフロントガラスに映ったこのバスの電光掲示板が、光ってない。

黒白に点滅してたり表示がおかしいのは見たことがあるけど、ずっと何も書かれてないのは見たことがない。

冷静に何秒か待ってみても、文字が出そうな気配はない・・・。

思い返してみると、俺の乗るバス停からは終点までの一本道ってこともあったし、

レスを返すのに夢中で、乗る時に行先を確認した覚えがない。

我を忘れ真っ黒な表示板を凝視していたが、俺はとりあえず気にしないことにした。

知らなかったような素振りで前を向くと、驚きのあまり俺は「わっ」と小声を出してしまった。

20人ほどの乗客が、全員後ろの俺の方を振り返っている。

他人のはずのそいつらが、まるで「気づいたな」と言わんばかりに、目を見開いて俺を睨み付けている。

「くそっ・・・」と呟いて、とっさに俺は降車ボタンを押した。しかし、ボタンは光らないし、音も鳴らない。

何十分もこのバスはどのバス停にも停車していない・・・。

いささかパニックになりながら運転手の方を見ると、

事もあろうに、運転手も左に身を乗り出すようにして俺を睨んでいる。

路上を見ていないのはおろか、手はハンドルを握ってすらいない。

最終的に、俺にはもう震える手で携帯を打って助けを求めることしかできない。

例の奴らはもう、席を立って、俺の席に近づいてきている。



こんな話。
まぁ、普通に運転手に「降ります」って言ったら次のバス停で降りれたんだけど、
マジでやばいことにならなくてよかったなー、って感じだ。
僕の心は あの日の僕に預けたまま
僕の時間は あの日の僕で止まったまま
仮に前に進む道が開けたとしても
「あの日の僕」は 囚われたまま

あなたは 背を向ける僕に手を振りますか
あなたは 先へと進む僕を鋭く睨みますか
忘れないから 無くさないから
いつか後ろを 振り返った時には
どうかそこで 微笑んでいてください
どうかそこで 見守っていてください

二人に分かれた僕と「僕」
次に会う時の言葉は決めてるよ
「また会えたね」なんて笑いながら
目が覚めたら 一人に戻っているのかなあ
闇に捕らわれていたあの頃
闇に魅入られていたあの頃
背後の視線が刃に思えるような
堕落と苦痛 つまるところが自己陶酔

日が沈むだけで 夜が来るだけで
僕は星から降るナイフの夢を見るか
皆に見られていると 誰も見てくれないと
少年は体を裂くナイフの幻を見たか

目を閉じれば 闇はここにある
あの頃の僕が ここにいる
繋がっている ただその事に気づいた
目を閉じずとも 外はもう宵闇の中
誰かに焦がれる気持ちを
誰かに伝えたい それだけで
朝の街を散歩する そんなこと

薄明かりの道は誰もいなくて
焦がれる人など誰もいなくて
理解できなくて 懐かしくて
消えたタバコが 帰ろと呟く

戸を開けて 変わらない部屋
日が差し込んで まだ起きない二人
起こさないように 起こさないように
忍び足で 灰皿の前に座る
待ち人来ない10分間
まち行く人は充実感
こんなアクビのでる時間
それを密かに楽しむ自分



待ち合わせは退屈なもんですね