風印 -windmark- -6ページ目

風印 -windmark-

「遠くふけふけ、どこまでも。」

この涙は 頬を伝わない
瞳を潤し まぶたを濡らせど
この涙は 頬を伝わない
そうさ 留まって止まって 流れない

この涙は 誰かの為のものじゃない
内側から 僕の奥にこぼれ落ちる
この涙は 誰かの為のものじゃない
そうさ 溜まって貯まって
明日の僕の ”何か”になるのさ



#TearsDropIntoMyself
ある所に、獣が一匹おりました。
どこにでもいる、ただの獣がおりました。

その牙が憤怒に姿を変え
その爪が憎悪に姿を変え
その毛並は拒絶に姿を変え
その尻尾は侮蔑に姿を変え

肉体ではなく 精神を喰らう
ヒトの姿へと 進化した獣
目に映る全ては 獲物でしかない
新たな存在に進化した───私。


ある所に、人間が一匹おりました。
どこにでもいる、ただのケモノがおりました。




#FromSavannah
両の腕を水平に
両の脚を垂直に
両の眼を固く閉じて
両の頭を凛と冷やす

僕の横には雲がいて
僕の下には山がいて
揺らぐ体 揺らぐ視界
水色を切り裂く一本のロープ

僕はひたすらに 綱を伝ってゆく
観衆のいない とんがり屋根の下で
ピエロのように おどけながら
いつものように おどけながら



#SilentCircus
見返りを求めない "無慈悲な愛"
決して手の触れられない距離から
こんなにも強く 優しく降り注ぐ
その光は周りのあらゆるものを照らし
晴れるはずのない闇すらも
美しい夜空へと変える

昔と変わらず "輝く"以外に何もない
僕はそんな太陽になりたい

照らされて精一杯に咲くひまわりや
光を浴びて凛として輝く月のように
誰かに"無慈悲な愛"を与えられるような
僕は 太陽になりたい



#EnoughForIt
止み始めた蝉の声
過ぎる季節と終わる世界

病み始めた僕の心
過ぎる季節と消える世界

闇に溶けた僕の体
過ぎる季節と沈む世界


まだ訪れぬ冬を前に
凍えぬように 凍らぬように
深く深く 地に潜る

声が止み
心を病み
全て闇に埋もれた このスバラシキセカイで
深く深く 地に潜る

また、始まるセカイ。
無音と喧騒
退屈と高揚
理性と行動
一人と二人

諦観と執念
雨天と陽光
疑念と信頼
絶望と期待

密室と屋外
待機と強行
断絶と対話
一瞬と永遠


僕は、決めたんだ。
僕は 今夜も眠らない
閉じそうな目を擦って
ひとときも忘れず 君を想う
会えない夜を貫いて

僕は 今夜も眠らない
あなたの夢に現れて
ひとときも離れず そばにいる
会えない夜を貫いて

この夜が明けるころ
朝焼けの中で待ち合わせ
ひとときも逃さず 僕らは重なる
会えない夜を 貫いて

例えば僕の全てを君に捧げて
その重荷を 君は背負えるだろうか
小さく押しつぶされそうな君を
僕は 見つめられるはずもない

今 僕が望むのは
ただ僕の時間の最大限を 君に捧げたい
寄り添う星のように
咲き合う花のように
ただ ここにいてくれるだけの君から
僕が 目を逸らせるはずもない
僕の壁は君が削って
君の溝は僕が埋める
そうしてただただ平坦で穏やかな道を
ふたりで歩ければそれでいい

僕の左に君がいて
君の右には僕がいる
そうしてただただ平行で幸せなみちを
ふたりで歩ければそれでいい