森を抜けたウサギは、山の中腹に居ることに気が付きました。


山の頂上が見えたウサギは、もう好奇心が止まりません。

“あの上に立ちたい… ̄(=`ω´=) ̄”

無謀にも登り始めます。


途中で綺麗に咲くミヤマキリシマが、

…応援だけしてくれます。


残念ながら一緒には登ってくれません。


山小屋が有りました。


登山家の先客が居ました。


登山家は、

“君みたいなのが山頂まで行ける訳無いじゃないか。”

と、笑っていました。


そう言いながら…、

登山家はウサギに負けまいと、

先に出発してしまいました。


ウサギは焚き火の暖かさと、

先祖伝来の

“ゴールを目指すと沸き上がる眠気”

に負けて、眠ってしまいました。


次の日、

目が覚めたウサギは山頂目指して出発しました。


吹雪でした。



少し登ると…、

昨日の登山家が凍っていました。


ウサギは…、ウサギなので案外へっちゃらでした。


山頂に到着したウサギは、そこから見る景色の美しさに感動しました。


ウサギは泣きそうになっていました。


亀達に“顎を引いて走るんだ!”って習っていたので、

地面を見ながら走って居たら…、

いつの間にか森の中に迷い込んでいました。



実は、ウサギはお化けが恐いのです。

お化けには一度も会ったことがないのに、何故か怖いのでした。


そしてこの森、お化け達が集まる森でした。


お化け達は人の心が読めます。


ウサギが怖がっているのに気が付いて、

“大丈夫だよ仲良くなろう”

と話し掛けたいのですが、

“僕たちお化けだしなぁ…(-""-;){恐がるよなぁ”

と、話し掛けて良いものかどうか迷いながら、後ろからこっそり着いていきます。

心の迷子です。


しばらく泣きながら歩いていたウサギは空腹のあまり倒れてしまいます。

ウサギの食べるニンジンが、この森には無かったのです。


お化け達は慌てます!。

会議の結果、

ニンジンの精のお化けが、

ウサギを助けるために、ウサギに食べられてあげます。


ウサギは目を覚まし元気になりました。


目を覚ましたとき、

ウサギは何故かお化けが怖くなくなっていました。

その代わり、
お化けを見ることも出来無くなっていました。


それでもお化け達は、

木を揺らし、

草を分け、

鳥を羽ばたかせ、

お腹の中でニンジンの精が押したり引っ張ったり…

いろんな方法でウサギを森の出口まで案内してあげました。


ウサギは元気に森を旅立ちました。


ウサギを無事迷子から救ったお化け達はとても喜びました。



さて、脱兎のごとく飛び出して、改めて砂漠を目指すウサギ。

“今なら亀にだって負けねぇぜ!”

って思いながらひた走り、

とある町に辿り着きます。






…亀さんばかりの町でした。



ウサギは、御先祖様のリベンジを果たすが如く、
うっかりその町へ乗り込んで行きます!。

もう既にそれが寄り道とも気付かない御先祖様譲りの集中力の無さで意気揚々と。



亀達は皆、徒競走の訓練中でした。

先祖伝来一族の使命!…とばかり猛特訓している亀達でした。

亀…










速い!。










ウサギ、どの亀にも勝てない。

…って言うか瞬殺。










ウサギ呆然…


しかし、何故走る訓練をしてるか知らない亀達は、

なんと親切なことか、

ウサギに秘伝の走り方を伝授してくれます。


ウサギも御先祖様の雪辱よりも、好奇心を押さえきれずに学びたがります。

悲しいかな種族と骨格の違いにより亀式走法の習得は出来ませんでしたが、

ウサギの中で亀に対する無意味なわだかまりは無くなりました。


ウサギは少し早くなった気のする走法で、

亀の町を旅立ちました。


亀達は町総出で応援と見送りをしてくれました。