昨日のブログで書いたグループ会社全体の総会へ、今年は少しでもモチベーションが上がるきっかけになるようにと、入社1~2年目の若い社員に出席をしてもらった。
その後、一部のメンバーと懇親会へ言った時のこと。若い社員と1人ずつ話していると「支配人を目指したい」と言ってくれた人が数名いた。人財となりうる可能性を秘めた若い世代がいることにとは、嬉しい限り。
そこで、僕はこう声をかけた。『じゃぁ、自分の店舗の支配人を立て、どんなことがあっても助けてあげてね。それができる人間だけが次のリーダーになれるから。そういう№2になれば、アピールしなくても良い話は自然と僕のところまで届くからね。とにかく支配人のサポートを頼むよ。』
すると、ある社員が突然涙ぐむ。お酒が入っていたせいもあったのだろう。勇気がでたのか、思い出したことでもあったのか。何かを感じてくれたのならそれだけでいい。いちいち理由は聞くまい。
フォロワーシップという言葉があるけど、優秀なフォロワーは周囲へ与える影響も大きく、リーダー以上だということを実感できる機会と人財に僕は恵まれていた。そのおかげで、今は上記のようなことを確信をもって語れる。
僕が支配人だった頃、その部下に対し感謝の言葉をかけた時に返ってきた言葉は今でもはっきり記憶ある。
『いちばん大変なのは、内海さんですから。わたしなんか全然役に立ててなくてすみません。』
僕を立ててくれて、謙虚にそう返してくれ、思わず言葉に詰まったものです。当然ながらそのメンバーが周囲へ与える影響は、本人の自覚はないものの絶大だった。
僕に人望があったからではなく、たまたまそういうメンバーに恵まれただけ。もしそのようなメンバーが不在で、以下のようなメンバーばかりだったらどうなるだろうか。
・何か不満・ストレスがあると、それらが向かう先は結局のところリーダー・上司である場合がほとんど。
・上司のミスや欠点を見つけてはあげつらい批判する。本人は自覚していないだろうが、部下は上司が完璧であると勘違いしている。だから上司のちょっとしたミスに対しすぐ不満を感じる。
・問題が発生しても批評家態度で、解決するのは上司の責任だと思っている。
・批評家態度をとろうが、何を言おうが、悪いのは会社や上司だと断じ、そのような言動がチームに悪影響を与えることを理解していない。
上記は、「もし」というよりは、現実として非常にありがちなことであり、うんうんと苦笑いしながら読んだ人も多いかと思う。
これらは、リーダーが優れた人間かどうかとは関係なく起こることも多いし、かといって部下はリーダーの足を引っ張ろうと悪意があってやっているわけでもない場合がほとんど。
リーダーはそんなメンバーにエネルギーを奪われ、孤軍奮闘に追われる日々では良い結果などでるわけもない。悪循環そのもの。
だからこそ、自己アピールを封印し、リーダーを立て、メンバーと協力しチームプレーに徹する存在は大きい。そういうメンバーが組織の善し悪しの大部分を決定する。
そしてそういう人間こそが次のリーダーに選ばれるべきだと僕は思うし、あるいはそれに値する評価をされなくてはいけないと思うのです。
また、リーダーもメンバーに対しフォロワーシップが生まれるよう、日々精進しなくてはいけないし。
そんなことに気づけたのも、素晴らしいフォロワーに恵まれたおかげだったな。懇親会の帰り道に改めて当時のことを思い出し、感謝の気持ちがわきおこった。