詩人 意味を成さず  ~掌握~ -12ページ目

詩人 意味を成さず  ~掌握~

私が詩だと思ったものを
ロックンロール

あなたは人間なのだから 2018 3 17

 

 

幼き少女は言いました

寒くて寒くて凍えます

温かいものをくださいな

残りのスープを温めてそっと渡してあげました

 

幼き少女は言いました

どこにも行くあてありません

わたしにおうちをくださいな

隣のばあさん刺し殺し荷物を全部捨てました

 

幼き少女は言いました

寂しい夜が続きます

誰か友達いませんか

首だけ人形こしらえてテーブルの上に置きました

 

幼き少女は言いました

わたしの話しを聞いてますか

もっと喜ぶことをして

上手に勃起を隠しつつ笑顔で相づち打ちました

 

幼き少女は言いました

この世の全てを我がものに

誰もがわたしを讃えるの

今解き放たれ僕は静かに後ろから少女に近づきまずは右手で絹糸のように白いサラサラとした髪に触れる

 

僕の右手は汗とは違う何かでベタついていた

ネトネトジトジトウチャウチャ

少女の髪の毛の数十本は溶けてー

振り返る少女

何も喋らない

左手を肩口に前を向かせる 

 

少女のワンピースに同化する

左手の中指が皮膚まで浸透する

薬指も小指も

 

赤い血の中を駆け巡る酸素

―ああ収縮

これが最後の肺呼吸になるとは!

彼女の首筋に口づけすると僕の顔の下から半分は少女のうなじにめり込む

彼女が僕を取り込んだのか僕が彼女を取り込んだのか

もはやそんなことは

 

花は咲いているがこちらを向いてはいない

声は聞こえているが獣の姿はない

星は手の届かない場所で寝ている

不思議と不安はない

誰もいないところで僕たちは確実に生きている

 

次第に丸みを帯びてきた

足も体も動けば動くほど塊になって

丸い

丸い

2つの脳を持った有機物

その脳もいずれには

 

彼女はまだ喋ることができるみたいだ

 

うん わたしは何も持っていなかったから

こんな形も素敵 私の自己実現

ワールドイズマイン

私は私の内面を追求したかった

あなたの目で私の追求を確認してほしい

あなたは私の客観的な自我

内蔵されたモニターのように

 

僕たちは言葉を使わなくても会話ができるようになっていった

世界は僕ではなく2人になった

モニター

無理だった

2人は2人とも主観だったから

会話する球

その会話を誰も聞くことはできない

しばらくしてこの世は終わりを迎えた

荒れ果てた漆黒の闇の中を球は永遠に彷徨う

今日も会話する

 

幼き少女は言いました

ここはいったいどこですか

あなたはいったい誰ですか

ちっとも心配いりませんあなたは人間なのだから

 

あなたは人間なのだから

 

 

 

 

 

 

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やまびこ                    2019 7 12

 

高くそびえ立つ埋没

似た犬から吐息を飲む絶景

いずれ永遠

許さず轍

 

かくして喜びの狼煙

いずれ永遠

裸足で駆け回る子らのはにかみ

 

花かな

いずれ醸し出す匂い

こことも補うはにかみ

 

ホウホウホウと叫べばホウホウホウ

 

花かな

さしておぼつかない手足のおぼろ

愛していると補う両者

数ある煩悩の52

 

ホウホウホウと叫べばホウホウホウ

 

 

 

 

 

 

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夏の自転車                                   2018 8 3

 

 

夏の自転車はちょいと粋にはからい陽射しを泳ぐように顔を上げる

 

日傘のおばあちゃん

汗が光る少年

顔を拭うおじさん

首からタオルをかけた青春の君

 

ハツラツとした午後の国道12号線

青春の君

誰よりも

青春の君

この道に潤いを与える早咲きのコスモス

 

 

 

 

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時代       2018 6 11

 

学歴社会がなどという大ウソ

頭がよい連中はしっかり学歴で稼いでよろしくやっている

無くなったのは終身雇用とバカたちの差

学校ではそこのところを「みんな違ってみんないい」

最初は楽しく一斉授業

学力差がでてきて

それくらいできなきゃだめなんて親や教師が言い始め

指導力不足は棚に上げられ

できない生徒が増え続け

学力で生徒が分けられる

できる子にだけ恩恵が発生する

「きみはできる子だからきみだけもっと伸ばしてあげよう」

「きみはできる子だからきみだけ学校のお金をただにしてあげよう」

小学校の負債を中学校が受け取り

中学校の負債を高校が受け取り

高校の負債を

山ほどある定員割れ大学が金儲けのために受け取る

バカ大学はパラダイス

並立したバカ短大の女とやりまくり

単位の数だけバカになる

頭のいい連中は会社を辞めさせられるわけじゃない

頭のいい連中は会社を自分で辞める

バカな奴は十把一絡げ

たかがスズメ程度の甘い言葉で職が飛ぶ

バカだから誰にでも騙される

バカだと自覚できないバカ

「それは私」なんて言う奴ほどバカを自覚できない

 

こズルい大人は一人ひとりじっくり料理する

「この時代好きなことをたくさんやった方がいい」

飽和した趣味に媚びるバカができあがる

「この時代なんでもいいから個性を出した方がいい」

足りない個性で食っていけないバカができあがる

「学歴だけいっぱしで社会にでてから役に立たない奴が多い」

そんな奴らは一握りのサンプル

「成績なんて関係ない成績なんて関係ない成績なんて関係ない」

バカへの大人の言い訳

 

よく考えてみろよ

教師なんて頭がいい奴の落ちこぼれ

本当に頭がよかったら教師になんざなるわけがない

騙す人間の代表が教師

基本教師はそれなりに距離をとってやっていく

バカな教師はここぞとバカを取り込んで

「先生もあまり勉強ができなかった」

「先生は君の気持ちがわかる」

「このままでいいんだよ」

無責任な共感

バカな生徒のできあがり

 

子どもの話は半分聞いていない

大人の話は半分盛っている

ただの出会いをこれが運命だったと自分に言い聞かせる

これ以外の人生は無かったのだと自分に言い聞かせる

運命が星の数ほど増えていく

人生は一回しかなんて太古の昔でも誰でも知っている

バカほど自分の人生こそが輝いていると信じている

努力しない人生を

何か足りない人生を

たまたまとか偶然を信じるように教育されている

バカがバカなのも運命で

バカだと自覚できないバカ

 

世界一つだけの花はいっぱい咲いている

 

バカは騙されやすい

バカ程忠誠を誓いやすい

そのうちにバカが兵隊になる

勲章をもらうバカが出る

バカがバカにあこがれる

バカが体を鍛え経験を積み

バカ程危険に飛び込んでゆく

バカが世界を救う

バカが未来を切り開く

 

 

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get up zombie」    2018 5 29

 

 

負けるな

まだいける

お前の屍は決して無駄じゃない

後ろに連なる俺たちの荘厳な案内板

進め

力はまだある

意思もまだ固い

死んだ目はいない

到達しなくても俺たちは今を生きている

俺たちは叫んでいる

今を生きていると叫んでそれが続くものへ息吹となって

沁みこんで誰もが強い心で先に進む

合図になる

パワーアンプ

パワーアンプ

伝えろ電力

うなれ電圧

増幅せよ

増幅せよ

 

get up zombie

get up zombie

立ち上がれ若者よ

立ち上がれ

誰もが精神の若者

まだ1メートルお前は進むことができる

 

get up zombie

get up zombie

立ち上がれ

誰もが精神の若者

まだ1メートル俺たちは進むことができる

 

そこだ

そこに場所がある

迷うな

己を信じ己こそ開拓者だと信じるがいい

それがたとえ底なしであろうと

それがたとえ灼熱であろうと

信じる岩になれ

できるんだお前なら

そこに開拓の一鍬をぶち込むんだ

お前なら畑を作り家族をはぐくむ

どこでも開墾し食を満たす

集まる共同体の核になる

核だ

お前の力が人を引き寄せる

独裁じゃない

共存であり自治なのだ

そこに死すとも誰もが悼み誰かが引継ぎ水を注ぐだろう

 

お前に言い寄る全てに頷いても納得しない

直線

お前の直線

混じりけのない清い直線

お前の勲章

今のお前の力では開けない扉であったとしてもお前の清さは必ず扉に通じる

開く

開くんだ

信じる結晶

体幹にうねる結晶

見事な背筋を誇るんだ

腕を鳴らし大地を踏みしめ地球を抱け

その扉を開けないと信じた者に

できないことはないと笑ってつぶやんだ

 

愛に笑い愛に泣け

お前の愛はいつでも本物

求めてけられても嘘はないと

だからけられたと

潔くあきらめないお前は格好良い

何度でも愛する人に愛を誓い

何度でも愛する人に親しみを込める

何度でも愛する人に敬意をはらい気を遣い

そして愛を語る

無理強いはせず優しく扱い

言葉を愛し言葉を紡ぎ愛を歌う

尊重し敬愛し

時間に感謝し

真剣に見つめる

お前の愛はむなしく本物だ

 

get up zombie

get up zombie

立ち上がれ

誰もが精神の若者

まだ1メートルお前は進むことができる

 

get up zombie

get up zombie

立ち上がれ

誰もが精神の若者

まだ1メートル俺たちは進むことができる

 

 

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-THE             2019 7 5

 

全ての肯定全ての否定が提灯みたいにぶら下がっている

まだまだ騙せるくらいに側は心配ないみたい

意味の意味にこだわる語り部の

 

全ての肯定全ての否定が最も新しい意思をいたぶる

まだまだ騙せるくらいに側は心配ないみたい

奉る神を記号に表す

 

-THE 言葉の世界は広くて広くて迷子になりそうだ

-THE 提灯片手にざんぶざんぶと沼に入っていく

 

全ての肯定全ての否定が近しい者から順に皮をはぐ

まだまだ騙せるくらいに側は心配ないみたい

さりとてそれほどの出来栄えでもない

 

-THE 並み居るペテンをかき分けかき分け杖をついている

-THE 提灯片手にざんぶざんぶと沼に入っていく

 

-THE 言葉の世界は広くて広くて迷子になりそうだ

-THE 提灯片手にざんぶざんぶと沼に入っていく

 

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Flowers」       2018 5 14

 

 

あと何分かで腐敗が始まる

未来を誰か教えて

砂漠に生きる数少ない生物の一つに僕らを加えて

 

赤白黄色に染まる最期

 

アウェイ

浅い知識とほんの少しのカフェインで励ましあう

 

家には花壇みたいに機能的でないものはなかった

 

沸騰する大地に頬をつけ

 

花は揺れるまま

僕らは枯れるまま

赤白黄色に朽ちていく

 

動けない

未来を思う正しい意思と過去の何か一つぐらい抱えて

 

赤白黄色に染まる息継ぎ

 

花は揺れるまま

僕らは枯れるまま

赤白黄色に朽ちていく

 

 

 

 

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岩浜     2018 8 10

 

 

舞い戻る海

朽ちて

擬人化し感傷に浸る

 

荒削りな抱擁を受け止めてくれた浜

 

岩から飛び込み背中を切った

 

吸い込まれそうな海底が顧みない泡

 

岩浜しなだれる

死人が流れ着く

人の青春

昆布が千年揺れる浜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2017124日」                2018 6 26

 

電車の中でなくしてからわかることが揺れる

口が乾く

 

借りた言葉で考え借りた言葉で測り借りた言葉で語る

 

芝生は伸び放題で手入れするものはいない

端から枯れていく

物置の扉が途中で止まり開けも閉めもできない

自転車に乗ることができない

 

じゃああの頃に戻って何をしろと

過去の自分を罰するのか

あの頃の自分は私の言うことを聞かない

オリジナルはフォーマットされ続ける

 

今だって借りた言葉で考えている

 

モノクロームの男が見事なセリフを言ってのける

作られた雨の中必要以上に濡れながら息は白く

夏のシーンなのに確実に撮られたのは冬の中

とんでもないまでの決め台詞を吐いてみせる

私は手帳にメモし

来るべき未来に使う日を心待ちにする

誰もその映画を観ていないことを確認しながら

 

君との愛を適当にチョイスした言葉で詠う

後悔するにもしきれない

他に手帳に書かれた言葉はなかった

 

電車の中でなくしてからわかることが揺れる

口が乾く

 

手帳の紙を一枚一枚口に放り込む

 

 

 

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愛するものを傷つけ破壊し 2018 5 9

 

待ちきれない

疑いを晴らす霞のような証明

ノーチャンス

目も合わない

我慢できない愛が我慢できる愛を壊していく

疑われた指摘は当たっている

 

何度も安さを手に入れた

誘惑というメロディをかき鳴らした

ふしだらが止まらない

 

糸と針が仕掛けられている

愛の名のもとに釣り上げられる

軽い人生手づかみ一つの撒き餌で

十字架もなく吊り下げられる

濃密を手放した

 

潔白の関係のなだらかさ

そのつもりがない退屈

退廃の道のりの麻薬の匂い

よだれをたらす破壊への道

新鮮がない日曜に特別を傷つける

 

愛するものを傷つけ破壊し

 

次の次はないことは知っている狡猾

タイミングのせいにする陰険

 

 

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