イタリア語は教えられない | 憧れの(?)Italia Firenze生活

憧れの(?)Italia Firenze生活

イタリアはフィレンツェに住みつき早十数年。
日本語を教えながら、イタリア人の夫と息子と暮らしています。
私の平凡なイタリア生活の実態を御紹介♪

 

 

 

 

 

 

先日、「イタリア語を教えてもらえないか?」という依頼をいただきました。

 

仕事(日本語講師)のほうが忙しいのもあって、お断りさせていただきましたが、お断りさせていただいた理由は忙しいだけじゃなくて、イタリア語を教える自信がないから…というのもあります。

依頼者にもそう正直にお伝えしています。

 

 

 

 

 

 

イタリア在20年。

 

イタリア語はけっこう話せるほうだと思います。

 

 

毎日、イタリア人夫と話し、授業でもイタリア人生徒さんたちと話していますからね。

 

学習者のレベルにもよりますが、私はイタリア語という媒介語を使って日本語を教える方針なので、イタリア語で日本語文法などを説明します。

 

 

ピピウが生まれてからは更にイタリア人と話す範囲が広がり、以前にも書きましたが、医者と話せるようになってから、自分の中で自分のイタリア語に対する自信がつきました。

 

 




じゃ、どうしてイタリア語を日本人に教える自信がないのか?

 

それは…

 

正しいイタリア語を話している(知っている)自信がないからです真顔

 

 

 

 

日本語を母語とする日本人でも、全員正しい日本語をいつも話し、書いているかというと…実はそうでもありません。

 

 

イタリア人だってそうです。イタリア語を母語とするイタリア人全員が正しいイタリア語を話しているかというと、そうでもありません。

 

 

方言が出てしまったり、日本語なら助詞を間違えたり、イタリア語なら接続法を使わなかったり…母語は文法を考えながら会話することがないので、しっかり考えればしない間違いも、日常の会話や、友達同士の会話では起こりやすいと思います。

 

 

 

私はイタリア語を大学で少し勉強し、その後、イタリアに留学して本場イタリアで学びました。

 

当時は会話よりも断然文法の方が強くて、ダンナとのコミュニケーションも筆談とは言いませんが、メッセージに書いてもらったほうが理解しやすかったし、私もイタリア語で伝えやすかったです。

 

 

 

でもそれは約20年前のこと。

 

 

 

結婚するころにはもうイタリア語文法を勉強することはなくなり、それからはとりあえずイタリア人と話して、話して、実戦でイタリア語を習得してきました。

 

するとどうなるか?

 

とりあえず、イタリア語での会話力は伸びました。

 

語彙も増えました。

 


ただ…

 

 

正しいイタリア語を話しているかどうかは、分からなくなってきました。

 

 

 

 

 

私のイタリア語はもちろん日本語(母語)レベルではありません。

 

でも、今となってはイタリア語を話すときにわざわざ文法など考えて話しません。

 

普段、イタリア語で話すときに、相手の言ったことを日本語に訳して理解することはしませんし、私が話すときもまず言いたいフレーズを日本語で考えるわけではありません。

 

私のイタリア語で相手に私の言いたいことは通じています。

 

が。

 

正しいイタリア語を話しているかはまた別の話。

 

 

 

相手に通じるイタリア語を話してはいますが、

正しいイタリア語を話しているかどうかは分かりません。


 

 

 

 

私はそれぞれ“専門分野”というのがあると思うんです。

 

イタリア語が話せるから、イタリア語が教えられるかというと、そうとは限らない。

 

イタリア語が話せるから、通訳ができるかというと、そうとは限らない。

 

イタリア語が話せるから、翻訳ができるかというと、そうとは限らない。

 

 

 

簡単な子供だましレベルならどれもできると思います。

 

ただ、お金をいただいて、仕事にできるレベルというのは「ただイタリア語が話せるから」では到底通用しません。

 

 

 

私はイタリアで日本語講師をしています。

 

イタリア人に私の仕事を言うと「あぁ、日本人だからね。」と言われることがあります。

 

「私は日本人だから日本語をイタリア人に教えるくらい簡単!」と思っている日本人もいると思います。

 

 


でも、私は日本人で日本語が話せるからこの仕事ができている…というわけではないと思っています。

 

ネイティブの日本人が説明できない、教えられない日本語を、説明できて、教えられるから、仕事として成り立っているのだと思っています。

 

 

 

正直、語学学習も、通訳の依頼も、翻訳の依頼も、コストが高い。

 

 

それは認めます。

 

 

でも、それらの職のプロは、ただその言語が話せるからそれを仕事としているわけではありません。

 

普通のネイティブができないことも、AIではまだ処理できないことも、できるからこそコストが高いのだと思います。

それだけの価値がある。

 

 

ま、どの程度のレベルを求めるかにもよりますが、私はこれら3つの職業は、ちゃんとしたプロにお願いした方がいいと思います。

 

 

 

そう思うので、私は本気でイタリア語を勉強したい人のために、イタリア語の講師の仕事は引き受けません。

 

 

 

 

 

これから語学留学される方へ、もしアドバイスができるとしたら…

 

文法の基礎は日本で学習された方が、留学してから自分が楽だと思います。

「文法じゃなくて、話せるようになりたいんだ!」と思う人も多いと思います。

話せるようになるのは、確かに大事。

でも、しっかりとした文法の基礎がないと、“話せる”ようになったとしても、“正しく”話せていない可能性があると私は考えます。

私の経験上、語学は現地にいるからといって上達するものではありません。

確かに、現地にいたほうが上達しやすいと思います。

しかし、現地に住んでいても、勉強を辞めてしまえば、現地の人たちと積極的にかかわらなければ、語学力の向上はそんなに著しいものでもないというのが事実な気がします。

 

 

 

 

私の場合、現地の人たちと積極的にかかわるはできていると思うのですが、勉強の方ができていません💧

 

一からとは言いませんが、私もまたイタリア語を勉強しないとな…と思います。

(ずっと言ってるけど…)

 

そうでないと、そのうちピピウのイタリアの国語(イタリア語)の宿題が見てやれなくなる💧

 

 

 

正に、一生勉強です。

 

 

 

 

 

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