日本を出て18年
まだ日本に住んでいた時間のほうが長いです
18年間イタリアはフィレンツェで
暮らしていて思うのは
日本人でよかったな
ということ
中国人、韓国人、日本人と
区別のつかないイタリア人はよくいますが
それはしょうがないと思っています
日本人だって
イタリア人、フランス人、スペイン人、アメリカ人などの区別はなかなかつかないでしょう
よく中国人に間違えられますが
絶対数から考えると
それもしょうがないことだと思っています
ただ
「私は日本人です」
と言って
嫌な思いをしたことは
この18年間たぶんありません
記憶にないので
ないのだと思います
むしろ
「私は日本人です」
と言うと
友好的な態度を示す人が多いように思います
私がイタリアで
日本語講師として働けるのは
日本語が習いたい人
日本語が必要な人がいるからこそ
日本語を習得したとて
通じるのは基本的に
日本国内のみ
日本人のみ
の日本語
損得で考えてみたら
あまり“得”のない言語だなと
私でさえ思うのですが
それでも「習いたい」という人はけっこういて
私の職業がここイタリアで成り立っているわけです
日本人だからといった理由で
責められることがあるとしたら
私が思いつくのは
捕鯨
のことくらいでしょうか…
歴史は古く
美しい独特の文化を持ち
国民は平均的に勤勉で、礼儀正しく、親切
治安も良く
町や公共の施設は衛生面的
ハイテクノロジー
世界第三位の経済大国
アニメや漫画といったサブカルチャーも魅力的
日本って本当にすばらしい国で
世界中の多くの人が
高い評価をしてくれていると思っています
“母国日本が世界からみて高く評価されている”
ということは
海外に住む日本人にとっては
本当にありがたいことだと思います
先にも書いたように
日本人であることに
今まで一度も不愉快に感じたことがない
（私が住むイタリア フィレンツェでは）
というのは
かなり大きなメリットです
「日本へ私も行ってみたい。」
「日本人なの？日本の◯◯が好きなの！」
「日本は機能的だし、日本人は親切よね。」
と外国人に言ってもらえることは
当たり前のことではありません
私が日本で日本人として生まれ育ったことは
ラッキーだった
と言えるでしょう
日本のおかげ🇯🇵
しかし
最近のニュースを見ていると
耳を疑うようなニュースが
入ってきます
日本の貧困層の拡大
中流階級の減少
貧富の差の拡大
私がまだ日本に住んでいた18年前
バブルはとっくに崩壊していましたが
食べるものにも困っている
日本人の子供たちが
日本国内にこんなにたくさんいたでしょうか？
歴史に残るような現在の円安で
海外から出稼ぎに来た外国人たちが
日本では稼げないから
国に帰りたい
と深刻な問題になっているそうですが
不法入国でも日本で働きたいと
海を渡ってきていた外国人たちが
いた時代もあったのです
一部の外国人にとっては
日本は"稼げる"国でしたし
夢を見させてくれる国だったのだと思います
今は？
今年
岸田総理がイタリアを訪問した際
イタリアでは
全くといっていいほど
ニュースになっていませんでした
イギリスのエリザベス女王の国葬に
日本の天皇陛下と皇后陛下が出席された
ということのほうが
ニュースになっていたように思います
それだけ
日本は政治的に注目されていない
ということなのかもしれないと感じました
現在でも日本は魅力的な国に
間違いはないと思います
でも
18年前とは確実に違った国になっている
ようにも思います
外から日本を見ていて思うのは
日本の国力の低下
世界における日本の影響力の低下
です
日本は本当に島国で
なんだか世界とは離れた進歩をしている国だな
とも思います
それは見方によっては
世界から遅れているようにも見えますし
その一方
独自の進化を遂げているようにも見えます
なのでどちらがいいとも悪いとも
言い難いのですが…
日本はいつまで
外国人にとって
魅力的な国でいられるでしょうか？
日本だけでなく西ヨーロッパ諸国も同じだと思います
“先進国”と呼ばれてきた国々の限界を感じる今日この頃
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