ピピウ、鼻水が出てるから迎えに来るようにと幼稚園から電話があり、迎えに行ったときのことこと。
先生に手を引かれてやって来たピピウ。
その時、先生に言われたのです。
「一度、面談をしたいと思うんです。
ピピウの病気のことについても聞きたいし、
気になることもあります。
ピピウは"水がほしい?"と聞くと、
"Sì (はい)"か"No(いいえ)"で答えるのではなく、
"水がほしい"と
オウム返しするのが気になります。」
もちろん、"オウム返し"はイタリア語会話での話です。
"オウム返しが気になる"と言われて、
そのときショックだった私。
というのも、未熟児で生まれたピピウは正産期で生まれた子供よりも自閉症の確率が高いと聞いていました。
一概には言えませんが、"オウム返し"は自閉症の症状の一つでもあると、ネット上でよく目にしたからです。
確かに、"オウム返し"を家でもすることはあります。
が。
後で冷静になって考えると、"オウム返し?"と違和感を持つのはピピウがイタリア語で話しているときが多いことに気づきました。
日本語でも時々しますが、イタリア語のときほど違和感はありません。
幼稚園の先生に言われたときはショックで、説明できなかったのですが、
もしかすると日本語(バイリンガルであること)が影響しているのかも?と後で思いました。
ピピウは保育園に行っていませんし、ほぼ一日中一緒にいる私との会話は日本語。
9月の時点で日本語かイタリア語かと言われれば、日本語のほうが得意だったと思います。
家にいるとき、ピピウに
「水、飲む?」
と聞くと、ピピウは
「水、飲む。」または「飲む。」
と答えます。
日本語では普通の会話。
イントネーションは疑問文と肯定文とで違えど、文は同じ。
それでも違和感はありません。
この日本語の会話を聞いて、"オウム返し"だとは私は思いませんでした。
ところが、イタリア語では…
主語によって動詞の語尾変化するのです。
イタリア語は日本語と同じで、主語を省略することができます。
その代わり、動詞よって主語が一人称、二人称、三人称、単数か複数か分かるようになっています。
よって、上の会話、イタリア語だと…
"Vuoi acqua?" (ヴォイ アックア?)
→(君は)水が欲しい?
"Voglio acqua. "(ヴォリオ アックア。)
→(私は)水が欲しい。
となるのです。
"欲しい"に値するイタリア語の動詞"volere"。
一人称では"voglio"(ヴォリオ)
二人称では"vuoi"(ヴォイ)
と変化するのです。
たぶん、それを理解していないピピウは、イタリア語も日本語と同じように
"Vuoi acqua?" (ヴォイ アックア?)
→(君は)水が欲しい?
と聞かれたら
"Vuoi acqua." (ヴォイ アックア.)
→(君は)水が欲しい。
と答えていたのだと思います。
そうなると、イタリア語では特に"オウム返し"に聞こえます。
なのでまず、疑問文に対してはイタリア語では特に"Sì "(はい)か"No"(いいえ)で答えるようにピピウに教えました。
そして、それまでは確かに少し放置しがちだったのですが、ピピウが自分のことを二人称で話すと、その度に一人称に正すことを始めました。
ダンナの両親にも訂正してくれるようお願いしました。
その後、ピピウの"オウム返し問題"は、10月ほとんど幼稚園に行けなかったこともあり、うやむやに…。
11月現在。
今月はほとんど毎日幼稚園へ行けました。
オウム返しは最近はあまり気にならなくなってきました。
というのも、イタリア語での質問はまず"Sì "(はい)か"No"(いいえ)でピピウが答えるようになったのです。
"~が欲しい"、"~たい"という意味のVolereという動詞も、だいぶ一人称が使えるようになってきました。
他のイタリア語の動詞に関しては、一人称が使えたり使えなかったり…微妙ですが、今は怠けずちゃんと一人称に訂正する努力を私とダンナがしています。
そして、幼稚園でも他の子供たちが言うのを聞いたり、先生方がちゃんと指導してくださっているのだと思います。
先日、オンラインで幼稚園の先生と面談をしました。
それはピピウのためだけに企画されたものではなく、クラス全員保護者を対象とした個人面談です。
15分ほどしか話せませんでしたが、先生曰く、
"身体的に他の子供よりも筋力が弱いのは見受けられるが、その他のことに関しては特に問題らしきものは見当たらない。"
という評価でした。
"オウム返し"については何も言われませんでした。
何かによじ登ったり、バランスを取ったり、筋力を使う運動が苦手なピピウ。
それはピピウのこれまでの手術歴を考えれば当然とも言える結果。
なので、それはショックでもありません。
既に承知のこと。
「きっと、他の子に比べると、できないことも多いと思います。」
と言うと、
「そうでもないわよ、お母さん。
筋力が弱いのは確かだけど、年相応のことはできてますよ。
まだ一人遊びが少し多いけど、保育園に行っていないこと、10月はほとんど幼稚園に来られなかったことを考えれば、それも自然なこと。
うまくクラスに馴染めてきていると思います。
お友だちが近寄れば、ちゃんとお友だちとも遊べてます。」
と、予想外の返事。
「あえて課題を言うとしたら、初めてのアクティビティをするとき、始める前から"できない"と言って泣き出すことがあるんです。初めてのことにきっと不安を抱くのでしょう。それを克服するようにしていきましょう。」
ということでした。
それくらい、
全然平気!
マンマとしては。
ピピウの人生はマイナスから始まりました。
だから私の願いは、
今、ピピウに他の子よりも優れた子になってもらうことではなく、
まず、マイナスからゼロになってもらうことなんです。
なので、今回の個人面談で先生から聞くピピウの成長は私のなかではほぼ100点満点でした。
今月はほぼ毎日幼稚園へ行けているピピウ。
その影響による成長が、目に見えて分かります。
やっぱり、他の子供たちと一緒に過ごすこと、集団での行動って、子供の成長に欠かせないものなんだなと思います。
親では教えられないこともたくさんありますね。
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