日本語能力試験N4対策のクラスで。
読解の問題で日本の「席次」のことについて説明している文章がありました。
客には入り口から遠いところに座ってもらうとか、タクシーでは運転手の隣の席、エレベーターではボタンの前が席次の低いところ…といったことが説明されていました。
この文章を読んで、ビックリしたイタリア人生徒さんたち4人。
「これ、今でもこのルールは日本に本当にあるんですか?」
と、聞かれたので、
「はい、あります。」
と、答えました。
イタリアでも食事の際、いわゆるお誕生日席には家の主とか、重要な人が座る…といったようなことはあるようですが、客とレストランでの食事の席とか、ましてタクシーやエレベーターの席など、イタリアでは日本のようにうるさく言わないようです。
この「席次」という文化、生徒さんたちにとってかなりショッキングだったようです。
このクラスの生徒さんたちは全員男性。
一人20代前半の生徒さんがいますが、他の3人は私よりも年上です。
そのうちの一人が、
「じゃ、僕とシェコ先生が一緒にエレベーターに乗ったら、シェコ先生がエレベーターのボタンを押すんですね。僕が奥に行くんですね。」
と言いました。
確かに、文章には年上の人は敬うべき人だといった内容が書いてあります。席次は高いと。
その生徒さんと私、年功序列でいえば、確かに私の方が下です。
が。
「いいえ、私とあなたがエレベーターに乗ったら、ボタンの前に立つのはあなたです。」
と、言う私に、
「どうして!?」
と、聞く生徒さん。
「私はあなたの先生ですから。」
本文には敬うべき人の例として、“先生や年上の人…”と書いてあります。
「ほら、ちゃんと本文を読んでください!」
「あー、残念!笑」
イタリアでは年功序列という観念はあまりありません。
日本に比べれば全くと言っていいほどありません。
イタリアの一般的な優先順位といえば、1子供 2女 3男 といった感じです。
だから日本の席次のように、年齢や立場で席が決まるなんてとっても不思議という感じでした。
日本人は細かすぎる!
といった感想を言っていた生徒さんたちでした。
今日もKUROと町の写真を応援クリックお願いします!
↓ ↓ ↓ ↓