まだ日曜日のお話です。
何の予定もなかった日曜日が、意外にも充実した日曜日になったので日記がてらに…
さて、地元産のサルシッチャ(イタリアンソーセージ)やらチーズやら、いろいろ買いまして、
そのお店の隣にある園芸屋さんで色とりどりのお花も見まして(花は買わなかった)、
「さぁ、帰ろうか。」となったわけですが…。
まだ日は高いし(今、イタリア、午後9時くらいまで日があります。)、
天気はいいし、
せっかくここまで車で来たし、
このまま帰るのはもったいないという気が無きにしもあらず…
ってなことをダンナに言いますと…
ダ 「…。僕も行ったことないんだけど…。ジョットの生家に行ってみようか。」
ということになりました♪
GIOTTO(ジョット)。
ご存知でしょうか?
日本でも歴史の授業でチョコットだけ出てくるこの名前。
1200年後半から1300年前半に生きた、有名芸術家でございます。
ルネッサンスの先駆者とも言われております。
有名な作品としては、アッシジのサン・フランチェスコ礼拝堂のフレスコ画と
パドバのスクロヴェーニ礼拝堂のフレスコ画。
私、その二つがどうしてもみたくて、アッシジにもパドバにも足を運び、しっかりとこの目で見てまいりました
これぞ、イタリアに住んでいることに喜びを感じる瞬間
また、フィレンツェのドゥオモ(大聖堂)の前にある鐘楼。だから“ジョットの鐘楼”って名前なのよね。
あれもこのジョットの作品でございます。
ま、私はそんなにジョットさんに詳しいわけではないので、ジョットに関しましては、どうかご自身でググッてみてください♪もしくはウィキさんね♪
そんな超有名人(といっても、800年前のだけどね)の出身が、丁度私たちがお買い物に行った場所の側(ヴィッキオという町)というのはずいぶん前から聞いていました。
生家もあると。
でも、行ったことなかったんですよね。
で、これを機会に行ってみることにしました。
ジョットの生まれた家は、小高い丘の上にありました。
中は美術館になっています。
受付でチケットを買うと、受付のお姉さんが少し説明をしてくれました。
このジョットの生家は1960年代にヴィッキオ市が買い取ったもので、それまではフツーの人が、フツーに生活していた家なんですって。さすがイタリア。
1900年代初めに起こった地震で、大部分が崩壊して、現在のジョットの生家は修復・再現されたものではあるけれど…暖炉や、石の洗面台なんかは800年前のままなんだそう。
一室でジョットの生涯のビデオ(訳20分・イタリア語)を見たあと、ジョットのお家の中を散策。
2階建ての一軒屋です。
2階の1室にはかわった形のテーブルが置かれていて、壁には色とりどりの染料(?)が瓶に入って置かれていました。
家の中から見える風景。
ジョットがその目で見た800年前の風景と、どのくらいかわっているのでしょうか?
正直、お家の中はそんなに見るものありません。爆
典型的なトスカーナの田舎の石造りの家です。
でも、天才芸術家が800年前に生まれた場所なんだと思うと感慨深いです。
それにね、まったくジョットにも芸術にも興味ない方でも、
この場所はきっと気に入ると思います。
本当に、キレイな景色、ステキな場所なのです。
ジョットの家の裏庭に行くと、鉄の枠がいくつか物が置いてあります。
どうやら、鉄の枠を額縁に見せかけて、遠くに見える景色を一枚の絵として見ることができるようにだそうです。
どうですか?絵に見えますか?笑
地面には青々とした草が生えていて、まるで緑の絨毯を歩いているよう。
そして、その後、ジョットの生家の少し上にある教会を見に行きました。
小さな小さな村の教会。
この木は何年、ここに立っているのでしょうか?
正直、あまり期待はしていなかったのですが、その景色と場所の美しさに大変満足することができました。
私たちのほかにたくさんの人がいたわけではありませんが、チラホラ、観光客がいましたよ。
とても静かで、景色が良くて、天気のいい日曜の午後を過ごすには最適の場所でした。
このヴィッキオという町、ジョットだけではなく、フィレンツェのサン・マルコ寺院の壁画「受胎告知」で有名なフラ・アンジェリコ(ベアト・アンジェリコ)の出身地でもあります。
こんなに小さな町(村?)なのに、偉大な人物たちを輩出したのですね。
また、このムジェッロ地域はかのメディチ家発祥の地とも言われています。
な~~~~~~~~~んにも予定のなかった日曜日の午後だったのに、
ここに来たことで、なんだかとても充実した日曜の午後になりました
そのあとは…大人しく家路についたのでした~。
でも、まだつづく。