今朝の新聞で、ある興味深い記事を目にしました。
それは、年収1000万円を超える人がどのような業種
に多いかという話です。
年収1000万円超の人が占める割合として「電気・ガス・熱供給・水道業」
が圧倒的に高く、続いて、「金融・保険」、「情報通信」となっています。
この記事によると、「電気・ガス…」の平均給与は約832万円で、年収1000万円以上の人が占める割合は約28%とのことでした。
これを見て、私は夫のことを思いました。
目次
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夫の業種と給与明細
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比較対象としての「私の業種」
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強い「電力・ガス」と「金融・保険」
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1000万円のリアルと「豊かな生活」
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資産形成においての有利
夫の業種と給与明細
夫の勤める会社はまさにこの「電気・ガス…」に属しています。
夫は現在40代後半ですが、40歳を超える前からすでに年収1000万円を超えていたと記憶しています。
もちろん、その頃は残業が多く、忙しい日々を送っていたこともありますが、それにしても驚くべき水準です。
さらに、夫がまだ管理職ではない
という点です。
管理職の一歩手前といったポジションですが、それでも1100万円を超えています。
社内の話を聞くと、周りの同僚のほとんどが1000万円を超えているそうで、「自分は特別ではない」
と言っていることから、やはり業種としての給与水準が高いのだと思います。
夫の会社は、もともと大手グループ会社の一つでしたが、度重なる吸収合併を経て、現在は巨大な大企業の従業員です。
所属する会社の規模が大きいことも、給与が伸びる要因になっているのかもしれません。
比較対象としての「私の業種」
その新聞記事のグラフには、業種別の平均給与と1000万円以上の比率が詳細に示されていました。
私は「学術研究、教育など」の部類に入ります。
こちらの平均給与は約550万円で、1000万円超の人が占める割合は約10%となっています。
私自身の勤続年数は17年目。
学部卒ということもあり、今の年収は平均給与とほぼ同じ500万円少々です。
まさに記事の平均値に当てはまっています。
私の職場では、管理職になっても1000万円を超えることは稀で、1000万円超えは次長以上
からと聞いています。
この割合から見ても、私の業種で1000万円プレイヤーになるのは、非常にハードルが高い
ことがわかります。
割合的に考えても、夫のいる業種と私の業種では、同じだけ働いたとしても給与の上限に大きな差があるのは明らかです。
強い「電力・ガス」と「金融・保険」
夫の業種に次いで平均給与が高いのは「金融、保険」
でした。
金融・保険業の平均給与は約700万円前後、1000万円超の比率は約20%前後です。その次の「情報通信」は平均給与は約660万円、1000万円超の比率は約13%前後です。
「電気・ガス…」と「金融、保険」が、給与面で抜きん出ていることが分かります。
これ以外の業種となると、就職する時点で1000万円を超えることはなかなか難しく、管理職や役員クラスにならなければ届かないのが現実のようです。
夫と私を比較すると、年齢差があるとはいえ、私の年収は夫の半分程度
。
就職する時点で、すでに将来の収入に大きな差が生まれているということを痛感します。
1000万円のリアルと「豊かな生活」
近年、インフレなどの影響もあり、年収1000万円以上の給与所得者は増加傾向にあります。
- 2014年:1000万円超の給与所得者は4.5%
- 2024年:1000万円超の給与所得者は6.2%
人数で見ると、1000万円〜1500万円以下の層は、2014年の約150万人から2024年には約200万人超に増加しています。
この増加は喜ばしいことのように見えますが、手放しでは喜べません。
夫の年収は約1100万円ですが、そこから社会保険料や税金が引かれると、手取りは800万円を切る水準です。
ボーナスも、額面で150万円以上あったとしても、手元に残るのは100万円程度になってしまいます。
昔は年収1000万円というと「憧れ」の象徴でしたが、今の日本では、特に地方に住んでいても、夫だけの収入で「豊かな生活」を送るのは難しい
と感じています。
そのため、私も働き続けてきました。
資産形成においての有利
私は大学で夫と出会い、結婚しましたが、結果的にそれが私たちの経済的な基盤を築く上で、非常に有利に働いたと感じています。
交際を始めた当時は大学生で、彼の就職先や給与水準など興味がありませんでした。純粋に相性が良かったというだけで、特別な意図はなかったです。
しかし、夫がたまたま給与水準の高い業種に就職した
ことで、私たちの資産形成は有利に進み、人生設計が大きく変わることを身をもって経験しました。
これは、私にとっては、まさに「運」がもたらしてくれた幸運だと感じています。
また、夫が厳しい環境の高収入業種で長く働き続けられた
ことも一因としてあります。
その理由の一つは、彼の「ストレス耐性の強さ」にあると思っています。夫の会社は体育会系の気質があり、男性が中心で働く環境です。
そんな中で夫は、心身の消耗を防ぐために「適度な力の抜き方」
を徹底しています。
表向きは期待される水準を維持しつつも、無理をして自分を追い込むことはしません。本人曰く「適当にやっている」とのことですが、この適度な距離感が、厳しい環境で長く成果を出し続ける秘訣なのかもしれません。
もし、私が今の夫ではなく、私と同じ「学術研究・教育」といった業種の男性と結婚していたら、私の給与を合わせても、生活は想像以上に厳しかっただろうと思います。
夫は、私の給与の倍、あるいはそれ以上を稼いでくれているため本当にありがたいです。
しかも、彼は高収入であることに驕りがありません。
新入社員の頃と同じような金銭感覚
で生活しているため、無駄遣いすることもありません。
今回の新聞記事は、改めて日本の業種間の給与格差と、それが個人の力だけでは埋めにくい現実、そして「どの業種を選ぶか」「誰をパートナーにするか」という偶発的な選択が、人生にどれほど大きな影響を与えるかを考えるきっかけとなりました。

