キリンジ 「ハピネス」 考 | 靴底のブルース

靴底のブルース

ついて出る言葉は、放たれて意味へ急ぐ・・・

今回は、
“歩くシニカル”
こと、堀込高樹氏の
自作自演ソング「ハピネス」。

「メスとコスメ」と並び、
彼の真骨頂ともいえるシニカル・ソング。

泰行氏よりは、やや艶っぽい高樹氏のボーカルと、
打ち込みドラムにテルミンの音がマッチして、
怪しげで、胡散臭い空気が、曲全体を覆ってて、
大好きな曲のひとつです。

で、詞については、解読するまでもなく、
セレブ母娘を皮肉った内容の詞だと思うのですが・・・
(え!?でも、ひとひねりあったりしますぅ?(汗))

一応、内容は↑だとして、
では、どういう意図で作詞したのか?
ということを、敢えて、問題にしてみる・・・。


で、いつものように、いきなり結論なのですが、

♪グラスに皹が入ってるのに・・・
という、問いかけに、高樹氏の哲学みたいものが、
こめられてる気がするのです。

つまり、
“金銭的に価値がある、あるいは世間的に価値があるとされるものを、欲望の赴くままに追い求めてもキリがない”
“価値とは、そもそも、移ろいやすいく危ういものだ”
という主旨で書いた詞なのかなぁ~と。

もっとも、こういった類のことは、この曲に限らず、
他の曲にも色々散りばめられている話ではあるのです。
たとえば、
・・・
♪他愛のない審美眼~ 「かどわかされて」
♪与えるより多く奪ってしまうんだ~ 「drifter」
♪サンキュー・フォー・レット・ミー・ビー・マイセルフ  「ダンボールの宮殿」
・・・
などなど。

意図するところは、
“欲とか価値にあまり左右されず、ある程度、流れに身を任せて生きてった方がいいんじゃないの”
 という感じでしょうか。
そう、高樹氏って、見た目も、いわゆる“ニヒル”やけど、考え方も“ニヒル”なのです。


って、アルカディアのときにも、似たようなこと書いたような気が・・・(汗)
あ、そうそう、兄弟で人生観が似てるから、仲良くキリンジ活動できるんでしょうね! 
ということで・・・

※「~です。」っと断定的に書いたりしてますが、
  すべて、僕の妄想の話です。ご了承ください。


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