間違いだらけの中小企業経営(9) | アツキココロ

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広島県在住の経営コンサルタント・児玉学の熱血ブログ。

物産展が始まりました。


仕掛人の私も、当然応援に駆けつけました。すると・・・午前中からすごい人だかりです。さすが東京。さすが老舗。

そんな中社長夫人率いる先発隊は、早速お揃いのエプロンで必死の接客対応。

期待の戦略商品の売れ行きは?この商品を見たことも無い東京の消費者に、まずは理解してもらわないといけません。ある著名マーケッターは「分からない商品は売れない」と言っています。お客さんに理解されないモノは売れないんだと。だからまずは、理解してもらうために、試食、試食。夫人ともう一人の社員さんは必死で来場者に試食を進めます。


しかし、やはり通常商品の方に目が行く。戦略商品の方は興味は引きますが、購入にまでは至らない。でも夫人の熱意に引かれて、通常商品の方はどんどん売れていきます。


いいんです、いいんです。夫人に目配せしながら、あせらないようお願いしました。

じっくり腰を据えて、分かっていただこう。それが今回の目的なんですから。


「分からない商品は売れない」?前述著名マーケッターはこう続けます。「だから分からない商品を作っては駄目だ」と。・・・。それは、ある意味正論です。マーケティングの王道でしょう。でもマーケットはそんな「何であるか理解され」て、「皆が食べてるから安心」し、「皆に人気があるから欲しい」というフォロワーばかりで構成されているわけじゃありません。必ずどこにでも「チャレンジャー」がいるのです。この「チャレンジャー」達に認められて、それから徐々に一般化していくものなんです。今回は、東京で初めての試み。この大都会にいるチャレンジャーに知っていただければいいのです。影響力も絶対数も田舎のチャレンジャーの比じゃない。売るつもりで作った1000個の製品在庫?大丈夫。品切れ起こすよりマシ。「分からない商品」を作ったわけじゃない。昔から地元で伝わるモノをより美味しく丁寧に作っただけ。伝統の品は、伝統になるわけがある。分かる人に必ず分かる。だから、もし物産展で全部売れなくても、他にいくらでも打つ手はある。


・・・1日目が終了しました。

初日のこの企業の売上は、主催の百貨店担当者も驚く好成績。戦略商品こそ当初目標を大幅に下回りましたが、それでも実は大健闘。(大幅に下回ったのは実は鼓舞するために大幅に吹っかけていた目標値に原因あり、です。)夫人や社員さんの熱心な「戦略商品」試食勧めが、全体の売り上げ増に貢献したのは間違いありません。

夫人も他の社員さんもお疲れでしたが、充実の笑顔。


そして2日目。1日目以上の賑わいで戦略商品も前日より売上アップ、です。新聞社のインタビューも来ました。夫人はここでも一生懸命「戦略商品」を売り込んでいます。そうなんです。この気持ちがチャレンジャーを呼ぶんです。私は夫人の熱意に、明るい未来がそう遠くないことを感じました。


ところが、それがこの後とんでもない悲劇を呼び起こすことになろうとは・・・。


(つづく)