かつて、フィンランドの一軒家やマンション住居などの住宅の窓には、インテリアの一部としてカーテンがつけられており、自分の個性を生かしておりました。
1970年代にマリメッコのテクスタイル・ウニッコのデザインで飾られたカーテンは印象深いもので、私の初めてのマリメッコとの出会いでもありました。
近年の2000年代以降の住宅には、ベランダに必ずガラスの窓が設置されていて、ベランダのスペースも真冬を除き、一部屋として使える様になりました。
また、暖房節約に大きな役割を果たしています。
しかし、ブラインドの普及に従って、カーテン文化は急激に減少しました。
写真のブラインドは、2重窓の中に設置してあります。
上げ下げ操作はフレイムに付いている小さな丸のハンドルを右左に回しながら簡単に操作できて便利になりました。
また、キャンドルを愛するフィンランドでは、よくカーテンのある窓際にキャンドルを灯す事があり、火事の原因にもなっていたので、それもブラインドが普及した理由の1つでもありました。
ブラインドはカーテンの機能性をはるかに超え、便利さや安全性が評価され、現在では新築の住居には必ず設置されています。
色は、部屋の色の世界を邪魔しない、ニュートラルな白が定番です。



以前、よく見かけたマリメッコの大胆でシンプルなファブリックのカーテン。
今でも印象深く思い出されます。

最近の新築住居には、写真のブラインドが定番として設置されています。
新築住宅エリアを散歩しながら窓を見ていると、カラフルなカーテンはほとんど使われなくなりました。
以前のような個性的な印象はなくなりましたが、10年ごとに新しい建築デザイン・アイデアを施すフィンランド建築では、飽きる事はありません。

砂浜海岸に沿って建てられたモダンな住宅建築の窓には、カーテンを使用している窓は一つもありませんでした。

マンションの階上のレジデンスは2階建。
ベランダからも階段でつながっており、サウナの後、風通しの良いベランダで景色を楽しむ事が出来ます。
このマンションでもカーテンを使っている窓は、2部屋だけでした。