昔、昔の話。
社会人1年目の新人研修の時に
「自己啓発」というお題目で
グループセッションを行った時のこと。
「自己啓発とは」という議論に始まり、
どんなことをしたら自己啓発になるのか
という話題になったと思う。
英会話とか資格の勉強をしたりという
ありきたりの話で全く現実味がなくて
俺はうんざりしていた。
その場限りの綺麗事を意見しあって、
「ホントにそんなことするの?」
と思う歯の浮くようなことを良く並べられるなと
感心してしまった。
まだ若かった俺は、
つい調子に乗って
その話し合いにマジモードで参加してしまった。
「そもそも、資格取得や英会話だけが自己啓発ではないし、
自己啓発という名の下に知識習得するまでもなく、
本当に身に付けたいことは無意識のうちに夢中になってるもんじゃない?
知識を身に付けるのに近道はないし細く長く続ける事が大切。
きっかけはなんでも良いし、方法も何でもいいと思う。」
って言った。
更に続けて
「ブルース・スプリングスティーンは
『学校の授業より3分間のレコードの中から多くの事を学んだ』
と歌ってる。音楽でも漫画でもなんでもいい。
学ぶべきものは資格の本や難しい本の中にだけに有るんじゃない。」
という熱弁をふるってしまった。
当然、音楽とか漫画で自己啓発なんてあり得ない
というのがみんなの意見だった。
若かりし俺は猛反発をしたが、
誰も俺の意見に耳を傾けるものなんていなかった。
あれから15年以上経った今でも
その考えは変わってない。
音楽、小説、映画などから色んなものを学んだ。
そして学ぶことに終わりはない。
何でこんな話をするかというと
高校生以来、漫画というものから遠ざかっていたが、
「神の雫」というワインの漫画があり、
それを読んでワインの勉強をするにはもってこいだな、
と感心させられたから。
ワインには以前から興味があって
それなりに本を読んだりしていたが、
それなりはそれなりだ。
でもこの漫画を読んだことによって、
今まで何となく分かっていたような気がしていた部分も
明確になったり、「これってそういう意味だったのか」
と感心させられたり。
ということで、漫画を読んでも知識を習得できるっていうお話しでした。