山賊村〜序章〜 | 全国No. 1短編小説家ー中国地方の観光&グルメレポ

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るるぶとかタウン情報おかやま、winkなどに載ってるスポットばかりアップしてます。メディア記載の場所に実体験したレポかな(笑)


広島県北部に40歳の近年モテなくなった男
吉田しゅうぺい という者がいた。

モテないことが原因かどうかはわからないが
過敏性大腸炎or潰瘍性大腸炎と診断され
しばしは 仕事中なども便意を催す病魔に侵されていた。

なので 映画館行ってても電車に乗ってても
急な腹痛や便意、さらに 一回につき20分以上
トイレに篭るほど 便意的な意味で決着がつかず
ストレスに苛まれていた。

仕事中に 漏らしそうになってギリギリ間に合ったことも何度かあった




しゅうぺいは 近年 積極的に広島市だとか島根県松江市だとか 遠いけど そこでしか開催されない大型婚活パーティーに参加するも ことごとく失敗に終わった。

彼は 彼なりに 清潔感だとか会話術だとか

オンライン恋愛セミナーzoomイベントにも

何十万円も お金を注ぎ込んで努力してきた。


しかし 努力は とことん報われなかった。


「婚活パーティーには 鬼のような魔物が住んでいるのか?? 」


婚活パーティーでは Breaking DOWNと同じで第一印象の表情や言葉で 相手をKO(モノにできるかどうか最大のポイントになる)ことは 恋愛セミナーで痛いほど聞いていた。

そして 確かに彼は それを素直に取り入れて実践した。

それでも 薬石効虚しく な状態に心は燃え尽きた昭和のボクシング漫画の主人公のようになっていた


あまりにムカついていたので彼は

自身の体調と恋愛に活を入れるため Facebookなどで

こう呟いた


「もしも 仕事中に漏らすことが あったら

ワイは必ず最凶心霊スポット候補のどっかに行き

その様子を投稿する」と。



そう 呟いた 3日後のある日の仕事日の出来事。

朝から 下痢が何度も何度も出て

もお 出ない出ないだろうと思って

その日の仕事が終了する30分前に

すかしっぺをした


すかしっぺをしたつもりが

何やら

濡れたものを下着に感じた しゅうぺい


彼は 恐る恐る ズボンの方に手をやった



すると  この世のものとは思えないほど

臭くて ネとっとしたものが

ズボンをつたって ポタポタ垂れているではないか…-…

そう 尻から 汚物を漏らしてしまったのであった


幸い 仕事の人達には 気づかれなかったようだ

いや 気づかれてても 何も言えなかったんじゃなかろうか?


手持ちのデオドラントシートとかで 何度も履いて

トランクスは 汚物系ゴミ入れにしてて

ズボンは丁寧に手洗いした。


だが 彼は SNSで 漏らしたら 心霊スポットに行くという言葉を 自分で言ってたのに

他にバレなければ良いと感じたのか

なかったことにしていた

いわばスルーしてたのだ


だが 漏らしたことでヤケクソになり

一週間も仕事を無断欠勤した。


「くそぉーー くそぉーーー

くそぉーーー

ワイは 生きててなんになるんだーー

無断欠勤したけど

仕事場は情けかけやがってー体調戻り次第

復帰していいとかー

逆に恥ずかしいわい!」



そんなヤケクソな しゅうぺいに 思わぬチャンスが

舞い込んできた


SNSで偶然 広島県で 話題の預言者が来場するイベント広告を発見した。


人生相談のためSNSで話題の その未来予知ができる人物を訪ねに行った しゅうぺい




恋愛セミナーだけじゃなく よく当たる占い師

「岸本純一郎」=略して きっしい に今後の恋愛を占ってもらった。60分12000円。


すると 恋愛アプリを始めると すぐに運命の人に出会えるし その人と 85〜90%結ばれると。


ただ きっしぃ 曰く 

*己で感じた己の約束事を守らないなら 成就するものも実らなくなる 注意せよ

と 最後に意味深な発言をした。


半信半疑で Tearsという恋愛アプリに登録したら

嘘のように 「三吉エリコ25歳 福山市神辺住み

職業トリマー」の女性とマッチングした。


しかも 恋愛アプリ内で あまりに趣味とか嗜好品が一致するので お互い運命を感じていたようだ。


現に 一度  北広島のしゅうぺいは エリコと広島市街で 数時間 デートすることができたのだ。









エリコといたら お腹の不調が嘘のように全くなくなり

むしろ 回復魔法を常にかけられてるかのように

心地よかった

















デート中 お互い ナチュラルに楽しい会話がいつまでも続いた。

あまりに話が合いすぎて 初回で ボロが出たらいけないからとの エリコの判断で 出会って4時間経過したとこで 切り上げることになったのだった。



そこから 普通にLINEのやり取りもできていたが

お互いの休みが一致せず

なかなか二度目のデートが出来なかった。


あまりに 2人は やり取りだけは楽しく続けていても なんらかの都合で 会えないことばかり

しゅうぺいは きっしぃから 言われた言葉を思い出した。


己の約束事を守れ さもなくば成就するべきことも実らなくなるということを



「そういえば ワイ  エリコさんと出会う前に

漏らしたら 最強の邪悪スポットに行くと 皆に言ってたわ。

忘れてた……

行かねば  もお こんなワイに

恐れるものはなにもねえ

ただ

いきゃいいはず。

己との約束が守れる。

それすなわち エリコさんと 二度目のデートにつながるってことだろうな」


しゅうぺいは

ネットで 最凶な霊スポットを調べた。


中でも しょこたんとか有名人のレポもあり

比較的安全かもしれない

岡山県常山城跡の心霊スポットに行くことになった。



「仕事も 何日も休んで2日後には復帰することだし

その前に 心霊スポットに行くだけ行く……

ある意味

区切りとして 良いなあ」



北広島から何時間もかけて

岡山県常山城跡に向かったが

常山城ふもとから

山頂まで

恐ろしいほどに  辿りつかない



「おかしい


おかしい

なぜ?

なぁぜなぁぜ」



あまりに

常山城跡に

辿りつかないので 気持ちが乱れたのか

ハンドルを思いっきり切りすぎたようだ。


ドガン!




大きな音と共に 車は脱輪した。



かなりの山奥で 脱輪して

右往左往してる

しゅうぺい


電波も少しはたってるようだから

いちおう レスキューを呼ぼうとした。


しかし なぜか どこへかけても

要件を言おうとしたら 電話が切れた。



しばし どうしようかなと 困って

その場で考えていたら

夢のような 速さであたりが暗くなっていた。


「うそぉ……まだ夕方だったのに……

早くね??」



そして スマホを見ながら

困っていた

しゅうぺいは

山を降りて この事を 車会社に連絡しようと考えていた


すると


「何かお困りですか?」



後ろから 若い女性の声が聞こえてきた




振り向くと



ふぎゃあー


思わず 後ろの 足がない若い女武将の姿を見て

すっ転んだ

しゅうぺい



「私は鶴姫と申します。

イタズラ半分に ここへ来たということは

死を意味します。

残念ながら

あなたは ここで死んでもらいます。

自殺希望だったんですよね?」


鶴姫は 優しくて美人なfaceが時々 悪魔のような

恐ろしい表情になりながら

しゅうぺいの首を絞めようとしてきた




「ま、待ってくれ!ワイは なんか 最近まで

ツイテないことが多かった。

だから

 その  なんていうか  ここにきたんだ」


案外 こんな時にでも冷静に鶴姫の締めようとした手を払いのけて 言った しゅうぺい


「ふふふ 妾なら そんなこと 存じ上げておるぞよ

そなたを試しただけじゃ。」


「えっ??」しゅうぺいは 摩訶不思議だというような顔をした。


「マラソンリレー会を優先し 真の友を犠牲にしたこと 真実の愛を見つけそうなのに すれ違ってるんでござるな。」


「た、確かに……だが あんた 幽霊なのに

なぜそんな事を知ってるんだ?」


「ここに来る者が どんなやつか チャネリングしてみたわ。

って言っても 妾がチャネリングするのは

今回初だが うまく行ったわ」


「チャネリング……相手がどんなメンタル どんなポテンシャルがあるか試す技だな

あぁ ワイは 真実の愛が もうちょいで 掴めそうなんだ。

だから ここで てめえに殺さられるわけにはいかねえんだ」


「ごもっとも。

あいわかった。」

そう言って 脱輪した車を 一瞬で

下山方向に戻した 鶴姫。

それを見て

ガタガタ震える しゅうぺい

「妾の力に驚いたか?

真実の愛を 掴みなさい。

そなた ならできる。

妾が再び そなたをチャネリングした時に

ハッピーエンドで ある事を願うぞよ

もうSNSに 漏らした事は投稿しなくていいからね

クスッ笑」


「えっ?そんな事もお見通し?」

恥ずかしそうに頭をかく しゅうぺい


「さあ 行け」

と鶴姫も恥ずかしそうに顔を着物で隠す


「二度目のデートで必ず あの方に真実の愛を あの方に捧げよう。 約束するから。 」

最後に 鶴姫に そう言った しゅうぺい


そして しゅうぺいは

常山山城跡から

無事に脱出できた


めでたし


めでたし


そして翌日

しゅうぺいは

旅行雑誌で

気になるスポットを発見した



「なんだか 鶴姫からも逃れられたし

あと1日の休みだし

弥栄ダムとか 山登りでもして

仕事前リフレッシュでも しよーーかのーー」




ENDロールが流れる〜





TO BE continue