「この顔つき… あの頃のチャラさが嘘のよう でも あなたはリョウ君ね?」
脱水症状にもなってるのか 朦朧とした意識で 久しぶりのリョウを見つめるマチ子。
「マチ子さん、お久しぶりですね。私は大学時代 あなたが 授業中に乗り込んできて 私を心から叱ってくれた時から心を入れ替えてクリスチャンにたるため 修行してきました。 そして 自転車で日本一周して 東京に 到着したら 大地震が 起こっていて…ぐすっ」
それだけ言うと リョウは嗚咽した。
「あの頃とは 別人のようね よかった…」
かなり 苦しそうなマチ子のために カバンからリョウはアミノ酸ドリンクを取り出して飲ませて
汚らしく詰め込まれていた ビスケットなども マチ子の口に含ませるように マチ子に差し出した。
自分の食料という食料は マチ子に与えて リョウのカバンの中の食材は 空となっていた。
あちこちで無残な廃墟を目の当たりにして
リョウは マチ子の手を引っ張って
被災地でも どこか 食料とか売ってるお店を探すが
あちこちで 貪るように 道行く人が 落ちているスーパーのこぼれものの 野菜やフルーツを 乞食のように たかって持って行く様子が見えている。
リョウは ひとまず 食材とか 手に入れても 歩く都度
ほんとに大変そうな人か マチ子に与えて
自分は ほとんど 食物を口にせず まだ機能してる自動販売機でコーヒーを飲んでいるだけだった。
リョウは「TELレボリューション」という新型スマホを持っていたが 都内から熱海にかけて 3日かけて
歩いた時点で ようやく スマホの電波が回復したのがわかった。
「リョウ君 あなた ものすごい変わったわよね?
こんなボロボロな私に やらしいこともせず
道行く人 困ってる人の救助も兼ねて
救済して 都内から熱海まで ほんとに あなたの行動には感動して 感動して…うっ」
マチ子は 以前の ヤ?のつく息子で アウトローなイメージと 真逆のリョウになってくれた事に 改めて感動して涙した。
「私は悔い改めました。なので 道行く人に 自身が手に入れた食材を与えてます。隣人を自分自身のように愛しなさいと この本にも書いてるじゃあ ありませんか」
リョウは マチ子に 聖書の聖句を 道行く人に見せて励ますような感じで 見せた。
「リョウ君 私ね あの後 あらま学園という所で教師をしていたの。そこで個性豊かな生徒さんや 先生達に会ったんだけど この大地震〜みんな 生きてるのかどうか ずっと心配なの。 あなたは 新スマホを今持っているから
良いけど私の旧スマホは 完全に壊れてしまって 誰とも連絡ができないのね」
「私も 新スマホ 機能が多すぎて 使いこなせてませんよ。 ただ 新スマホで ちょっと気になったのですが ミステリー機能探索地に 熱海城のあたりが 光っているのが気になっています。」
そう言うと リョウは新型スマホの ミステリーサーチボタンを押した。
そして 熱海付近の番号を入れた
0120 777 325R
そのとたん 熱海付近の映像が 色々 巨大スクリーン上に出現した。
「いいねえ TELレボリューションって新スマホ!まるで どこでもスクリーンって感じで」
マチ子は ほんわかと喜んだ。
電話番号的な記号を入力するだけで
シネマのように熱海城付近の 意外にも被害に遭ってない姿の綺麗な 海や展望カフェや お城など
次々と 映し出された。
そして スクリーンモードで リョウは さらに新スマホのボタンを押した。
そこには アバターとか設定してないはずなのに
UFOと 宇宙人らしき姿がCG姿で 手招きしてるのが映った。
「はっ?私は 熱海城付近の アバター設定も 案内をキズナアイ風なアニメ状にも 動物にも設定してないのに なぜに 宇宙人の姿が出現したんだろうか?」
新スマホのスクリーンモードを解除して 新スマホをボトムのポケットに入れてリョウは つぶやいた。
「とりあえず ロープウェイとかも機能してるみたいだし、何かありそうね。行ってみましょう。」
マチ子は 都内から3日もかけて 熱海までリョウとともに歩いたからか 足がすでに 筋肉痛で ボロボロだった。
「マチ子さん 大丈夫ですか?ちょうどいい
駅前の足湯〜熱海温泉の湯を使った足湯があるので
そこで休んでいきましょう。
多少の震災の被害はあるにしても
店を閉めてる所は多かったけど
足湯などは無料開放されてたようだ。
足湯で、足の疲れも取り
マチ子と リョウは 熱海の商店街にある「パインツリー」という喫茶店に入った。
リョウはナポリタンと ミックスジュースを頼んだ。
「南海トラフ地震の影響があっても 熱海は なんだか不思議ね。守られてるのかしら? こうして 再びリョウ君と喫茶店に行ける時が来るなんて なんか 夢見たい。」
天における 我らの神 ベホマ あなたのみ名が神聖なものとなれますようにーーー
なんと ベホマの証人の習慣なのかリョウは 祈りを終えてから
ナポリタンに手をつけた。
「ベホマ教って家から家に 伝道活動して オカルトっぽいって思ってたけど 都内から熱海までのリョウ君の愛ある行動みて その考えが間違いだった事に気づかされちゃった。ごめんね」
「いえいえ 大丈夫ですよ。私は 自分のことより他人を優先して生きたいですし、一人でも この世が終わりを迎えつつある世界から 生存者を出したいと願ってますので」
ナポリタンを淡々と食べながらリョウは 言った。
「んん?リョウ君 以前は ナポリタンとか 食べたら一口食べたら 超うめえー とか 言ってたのに 今は上品な感じで 前と全く違う〜 それは それで好印象だけどね」
「そう言ってもらえて嬉しいです。」
そう言って リョウは昔の ホストチックな自分を思い出し恥ずかしかったからか 咄嗟にミックスジュースを飲んでこう言った。
「お値段こそ高いけど 生搾りで 色々フルーツ入ってますよ〜マチ子さん、これ絶対 美肌効果あるんじゃないですか〜?」
クスッ
マチ子は 思わずほくそ笑んだ。
そして マチ子は 何を思っていたのか いや この三日間 リョウと まじめにここまでの道のりでの リョウの態度とか見て ずっと思ってたことを言おうと考えていたのか 水を思いっきり ゴクリ と飲んだ。
「どしたのですか?」
ゲホッゲホッ
マチ子は 思わずむせる。
大丈夫ですか?マチ子さん。
平気よ〜
リョウ君に改めて お伝えしたいことがあります。
実は あらま学園に勤務する前に 私は 一度 あなたの大学に乗り込んで 婚約指輪もどきを 渡したの覚えてる?
「ぷっー!」
リョウは 思わず 口に加えていたナポリタンを マチ子に向けて 手裏剣のように 吹き出した。
「やばっ! わあ〜顔にナポリタンが かかったじゃないの〜 もーーお まいっちんぐ〜」
リョウはひさびさに マチ子の決め台詞を聞けて笑顔になった。
マチ子は 負けずに 伝えた。
「リョウ君 今一度 私と付き合ってください。もう あなたを失いたくないの 南海トラフ地震で 多くの人が犠牲になって離れ離れになった。 でも あなたと 偶然 にも 再会できたのは DESTENYだと思うの! 神様がくれたGIFTだと思うんだ。 愛するものは一度離れても また どこかで再開するって言うじゃない?」
マチ子は赤面しながら ズバズバズバと 言った。
しばらく リョウは顎に手をのせて マチ子を見つめる。
15秒ほど硬直が続いた後に水を飲んでリョウは言った。
「私はベホマの証人です。 信者同士じゃないと 交際は許可されてません。物凄く嬉しいですが 許してください。」
悲しそうに リョウは 俯いた。
「そ、そうなんだ…」
明らかに凹んだが まあリョウと一緒に これから熱海城に行けるんだし 今
リョウと行動ができてるだけでも ラッキーなことなんだと心に言い聞かせて
二人は熱海城付近まで 他愛もない話題で 歩を進めた。
「あれ?昼過ぎまで 晴天で蒸し暑かったのに?急に雲が広がってきて 恐ろしく寒くなってきたね」
熱海城あたりに 観光客は 誰もいない
しかし
なぜ
ロープウェイの案内人がいてロープウェイが動いていたのか不思議な気持ちになった。
ここまで気温が下がるなんておかしい
天気も悪く 7月半ばの18時で ここまで 薄暗くて どんよりした天気は見たことがない。
二人はロープウェイから降りて熱海城駐車場から 上に行く不思議な山道を 歩いていたら
さらに強い風が吹いてきた。
バビューーン
「きゃあ」
とてつもない強い風が吹いてきたので
リョウは しっかりマチ子を支えた。
「大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫よ。」
マチ子は 幸せそうにリョウを見つめる。
展望台らしき所から UFO? 未確認飛行物体を発見した。
「なになに?マジ? 特撮の番組の収録してんのな?」
マチ子は半信半疑で UFOに近づいた。
リョウは 冷静にマチ子の腕を持って UFOに近づいた。
UFOのハッジが空いた。
ギュアーーン
不思議な音とともに 何かが 出てきた。
そこには人間と ほぼ同じ見た目だが ニキビもホクロも髭もない
ロングヘアーの 金色のスーツを着た30歳前後に見える
宇宙人が立っていた。
はっ………
さすがの冷静なリョウも思わず 声にならない声をあげた。
まいっちちちちち……あららら
マチ子は衝撃的すぎる現実を目の当たりにしたため
気を失いかけた。
「uluaqgatawdpjd☆♪」
明らかに わけのわからない言葉で宇宙人は マチ子らに 話しかけてきた。
そして 近づいてくる。
ガクガク
プルプル
マチ子もリョウも お互い身を寄せ合い震えていた。
「コワガラナヌテヨイ! ヌシラハ コウウンダ ワレワレノハシニ オンナイシヨウデハナイカ
コノノリモノニ ノリナサイ」
リョウは逃げるという選択肢もあったが マチ子はサードアイに手を当ててこう言った。
「リョウ 私のヒーラーとしての機能が戻ったよ!こいつ すごい戦闘力とか 化学の持ち主!今 逃げるのは得策ではない 人生は 挑戦だ。 挑戦を忘れた時に人は老けるもの。 なので UFOに一緒に乗ろう!」
コノ地球人 ヤハリ タダモノデハナイナ ワレラノ 能力ヲ ミヌクトハ」
ヒーラー&クリスチャン&異星人を乗せたUFOは熱海城の上の広場から
一気に違う星へ移動していったようだ。
次回ーー最終回
マチ子らが 行った地球外の惑星とは??
マチ子の仲間達との再会はあるのだろうか?
こうご期待!





